前編ではロンドンで絶賛開催中の期間限定マーケット「ナイトテイルズ東京」の概要、及び入場からドリンクの紹介までを記したが、後編ではフードと会場にあふれる謎の「日本語」などを中心に紹介していくぞ!筆者も未だに全体像をよく掴めていないイベントなので、多少は多めに見て頂けると幸いです!
※前編はコチラ
https://rensai.jp/146428
フードも多種多様!ボリューミーで味もグッド!
マーケットというからには、ドリンクだけでなく食事を出すお店の種類ももちろん豊富だ。例えばこちらのお店のように、もはや英語なのか日本語なのかよくわからない名前のお店もあり、メニューもなんとなく和風テイストになっているお店が多かった印象だ。
特筆すべきはお店の細部へのこだわり。店内の装飾も常に気合が入っているので、見応えがあり日本人的には「間違え探し」のようでこの上なく愉快な気分なる。ステレオタイプなニホンイメージに加え、「萌え」も見よう見まねでなんとか再現しようとされている点に感服する。
上の画像は名前に注目!若干ナンセンス要素が多めなのも、ロンドンならでは?
この日のロンドンの夜の気温は5度ほど。それでも「モチ・アイスクリーム」をウマそうに食べるロンドンっ子はさすが。ちなみに、ココナッツはその場で絞られていた新鮮なもの。味にもこだわります。
「トーキョー・ソイ・チキン」「ワサビ・ソイ」
名前からではなんとなく想像はつくものの、微妙に心許ないのは気のせいだろうか。
「トーキョー・ドリフト」 7ポンド
「ピクルド・ダイコン」というのが気になるが、ここはホットドッグ屋。一体どんな「ドリフト」が炸裂するのだろうか(笑)
こんな感じで、色々なお店が会場内所狭しと並んでいる。ほぼすべての店で、何らかの形で「トーキョー」感を醸しだしており、遥か彼方にある故郷「東京」を思い出して涙した筆者であった。
一通りあたりを見て回ったあと、美味しそうな匂いに釣られて筆者は無難にも「テリヤキ・バーガー」を選択。いかにもな感じのお兄さんが手際よく音楽に合わせながらテリヤキを焼いてくれる。なお、この店では「チキンカツ・バーガー」や「コロッケ」(何故か球体だった)も販売されており大盛況だった。
大量の鶏むね肉にテリヤキソースをぶっ掛けると、あたりにはニホンの香りが・・一瞬ホームシックになってしまいそうになる。
意外にも非常に丁寧にレタスの上にお肉を載せてくれる。それでも肉はかなりのボリュームだ。
久しく忘れていた醤油の焦げた匂いが、ガツンと鼻孔を突く。
あっという間に出来上がり。ものすごいスピード作業でなんだか関心してしまう。お兄さんありがとう。
そしてこちらが「夜の物語 東京」で食べる「テリヤキ・バーガー」だ!お値段8ポンド。高いような気もするが、異常に食事代が高いロンドンではそんなに高くも感じない不思議!もちろんボリュームもかなりのもの。
シンプルな作りながらも程よく柔らかく、そして海外のテリヤキ特有の激甘感もなかったのでお味の方は最高。熱々の肉とバンズがよく合う珠玉の逸品だ。(ロンドンのパンはやたらと旨い)
会場で見つけた謎の「コトダマ」
ここからは会場内に溢れる謎の「日本語フレーズ」や謎の陳列物をご紹介。正直、目的や意図などはかなり謎に包まれているので、画像から是非その不思議な様子を感じ取ってほしい。
「レシド・ギャラリー」
「激しくパーテイしよう!」「東京快楽」
ちなみに、この木の柱は朱色に塗られていて、形状的にもどうも鳥居をイメージしているようだった。
「Tokyo Night」のフォントはめちゃくちゃかっこいいのに、「ナイトテイルズ東京」のフォントが普通過ぎてなんだか非常に残念。
「自分を表現」
自己主張の強烈なロンドンっ子ならではの決め台詞だ。
「友人」
ユウジョウ!!!
「月」「千神美和命」
「奇想天外」
ごもっともです。
「自分を表現」「忍者」
やはりニンジャがこのイベントでは重要なキーワードなのだろうか・・・
ちなみに、バーではこのようにスタンディングで飲食することもできる。
一方、こちらは例の「ラブホテル」の1階部分。中は西麻布にあるような非常にコンパクトな高級寿司屋風カウンターレストランになっていた。おそらく事前予約が必要な部類のレストランだろう。
言いたいことは非常によく伝わってくる看板たち。うなぎが実際にあるのかどうかは結局確認することが出来なかった。次回に行く際に調査する所存です。
そしてこちらがDJブースの更に奥にあるテーブル席。かなり広く、ざっと見ただけでも300人くらいはいた気がする。混雑具合だが、9時時点でピークに達し、そのあとは減少していったようだ。かなり混んでいるが、かといって不快になる程でもない混みようであった。
先述したが、セキュリティの数がかなり多かったので安心して飲食や音楽を楽しむ事ができる。客層も30代前後の小綺麗な大人が多かった印象。女性グループも多かったので、一人でも十分に楽しめるだろう。
会場内は寒い。が、このように各所にヒーターが設置されているので、暖を取りたくなったらここへ向かうか踊るかすればノープロブレム!というロンドン人の意見もちらほら聞こえた。
「拉面」
フェイクの電柱や街灯など。
謎の日本イメージはこの他にも大量に再現されていたので、興味のある人は是非見つけに行って欲しい。非常に手の込んだ学園祭を見ているようで本当に飽きないぞ!!
まさかの「ラブホテル」営業中
最後にひときわ異彩を放っていたこの建物について触れておこう。
恥ずかしげもなくデカデカと「LOVE HOTEL」と書かれたこの小汚い建物。前編でも触れたが、実際に高額なお金を払えば使用可能だ。しかしHPにもその詳細は記されておらず、内装がどのようになっているかなどは一切不明。しかし、壁にとんでもない文言が刻まれていたのを筆者は見逃さなかった。
それがこれ、「全部屋◯◯◯設備しています」
全部屋、ということは複数の部屋があるのだろうか?もしくは◯◯◯は何かの隠語なのだろうか?しかしなぜ「設備」の文字が強調されているのだろう・・・
謎は深まるばかりである。
ちなみに、ラブホテルへの入り口部分はこのようになっており、新宿百人町あたりの雑居ビルを完全再現していて雰囲気満点だった。
ロンドン人にとっては、エキゾチックなことこの上ないだろう。(ちなみに、ここにもガードマンが常駐しており少し物々しかった)
このように驚きと戸惑いと笑いを同時に体感できる素晴らしいマーケット「ナイトテイルズ東京」レポ、如何であっただろうか?
大部分はステレオタイプな日本像であり、決して完璧に日本を再現しているわけではないが、筆者としては外から見る日本がこんなにも面白いものだと知る非常に良い機会となった。そして何よりも見ていて楽しい。日本はこんなにも面白くてユニークな国だったのか、そう改めて思い知らされ身の引き締まる思いがしたところで筆を置きたい。
※写真はすべて筆者撮影。
[Tokyo Nights 公式サイト]
http://www.nighttales.co.uk/tokyonights