WhatsAppやMessengerといった、メッセージング・アプリで、友達や家族とコミュニケートする、ユーザが増えている。 2015年7月8日
By Deepa Seetharaman、WSJ
5年前まで、ニューヨークに住む、28才のブランド戦略家、Justin Pak氏は、友人や家族とコミュニケートするために、主にFacebookを使用していた。
Justin Pak氏は、スマートフォンの6種類のメッセージング・アプリを好んで使用している。
Justin Pak氏によると、Facebookに投稿することは、友人のドアに、貼り紙をするようなものであるという。
ユーザが、一般的な1対多のコミュニケーションよりも、1対1のコミュニケーションを増やしてきたので、メッセージング・アプリの利用の急速な増加は、ソーシアル・ネットワークを変化させた。
Quettraのデータによると、世界で最もよく使用されている、10種類のアプリケーションの内の6種類は、メッセージング・アプリであるという。
Yahooのモバイル分析部門によると、メッセージング・アプリが、1日に、約9回使用されるのに対し、一般的に使用されるアプリケーションは、1日に、1.9回使用されているという。
Deutsche Bankは、今日のFacebookユーザは、WhatsAppとMessengerの2つのメッセージング・アプリを、Facebookフィードに対する15回と比べ、1日に、25回から30回ぐらい使用していると見積もっている。
WhatsAppによると、今後7年間で、WhatsAppメッセージング・アプリケーションのユーザ数が、Facebookよりも短期間で、10億人に達すると期待している。
1対1の会話は、ユーザが、毎日、会話する方法を、より密に反映しているので、Michigan大学で、モバイル・コミュニケーションを学ぶ、学生によると、メッセージング・アプリケーションの利用が増えることは、自然であるという。
学生は、Facebookの利用を止めていないが、利用目的は変化している。
WhatsAppは、FacebookやTwitterのような、SNSサイトよりも、主なニーズを満たしていると、Michigan大学で、モバイル・コミュニケーションを教える、Scott Campbell教授は述べた。
Facebookは、この傾向を認識し、受け入れており、2014年に、WhatsAppを22億ドルで買収し、現在、7億人以上ものユーザがいる、Messengerを開発し、プロモートした。
多くのメッセージング・アプリは、広告で売上を上げるために、多くの取り組みを行ってきた。
いくつかのアジアのメッセージング・サービスは、モバイル・ゲームなど、他の方法で、売上を上げている。
中国では、約5億5000万人のユーザが、毎月、友達と絶えず連絡を取り合うために、WeChatで会話し、モバイル・ゲームで遊び、NBAゲームを観戦した。
Tencent Holdingsによると、ユーザが、現実、あるいは、仮想の商品の購入をすると、ユーザに、リスクがもたらされるという。
日本、台湾、および、タイで、人気のあるLineは、2億500万人の月間アクティブ・ユーザに、約1.99ドルで、オンライン・ステッカーのパックを販売したり、アプリを販売したりして、売上を上げているが、Facebookの広告のように、あまり効率的に、売上に貢献していないようだ。
RBC Capital Marketsのアナリスト、Mark Mahaney氏によると、Line、WeChat、および、KoreaのKakaoTalkは、月間アクティブ・ユーザから、1年間に、1.50ドルから3ドル徴収している。
これは、2014年における、Facebookの月間アクティブ・ユーザ、1人当りの、1年間の広告売上、9.45ドルの1/3未満である。
Facebookは、2015年3月に、メッセージング・プラットフォーム用の写真やビデオのアプリを作成する、3rdパーティの開発者に、Messengerのインタフェース仕様を公開し、将来計画のヒントを提示していた。
Facebookは、ユーザが、オンライン小売業者、ZulilyとEverlaneから、注文を追跡できるようにする機能を、Facebookに追加したが、現在、この機能は、売上を上げることに貢献していない。
Messengerの開発リーダ、David Marcus氏によると、Facebookは、課題を理解し、アジアのメッセージ・アプリを越えなければならないという。
Facebookの利用を止める、ユーザは、あまりいない。
現在、14億4000万人のユーザが、Facebookを、毎月、少なくとも、1回はログインしている。
Facebookのユーザは、毎月、世界で、数千万人増えているという。
2015年1Qに、Facebookユーザの約42%は、ステータス・アップデートを投稿するか、他のユーザの投稿にコメントした。
ニューヨークのRed Bankに住む、39才のフリーランス・ライター、Christie Silverさんは、Facebookで、政治理念について議論していたが、最近は、ニュースの記事や子供の写真ぐらいしか、Facebookで、共有しなくなった。
Silverさんによると、Facebookで、自分の政治理念に関する投稿を止めたのは、Facebookの友達から、極めて多くの判断的なコメントを貰うようになったからだという。
Silverさんは、現在、夫や友達と、Google Hangoutsのテキスト・メッセージで、連絡を保っている。
FacebookのMarcus氏によると、ユーザのFacebookの利用目的は、変化しているが、Facebookのユーザ数と、Facebookに費やす時間は、増加しているという。
同氏によると、いくつかのメッセージング・アプリを試験的に使用して、コミュニケーションのハイブリッドな形態を取っているユーザもいるという。
カリファルニアのSacramentoにある、Luther Burbank高校の教師は、英語を話せない生徒に、英会話を教えるために、WhatsAppを使用して、クラス向けのグループ・チャットを作成したという。
教師が、WhatsAppを使用して、テキストと音声メッセージで、クラス向けのグループに、英語で問題を出すと、生徒は、テキストと音声メッセージで回答する。
これにより、生徒は、さまざまな教科を学びながら、WhatsAppで、英語のテキストと音声メッセージで問題を貰い、英語のテキストと音声メッセージで回答することにより、英語力も効率的に向上させることができるようになった。