東京モノレールと劇団四季が上演するミュージカル「ライオンキング」がコラボし、その記念車両出発式が6月15日にモノレール浜松町駅で執り行われたので取材した。
出発式のみならず、記念車両にも実際に乗車してモノレールの「今」をお伝えする。
昨年の7月15日に17年ぶりの新型車両「10000形」を導入し、間もなく運行から1周年を迎える。
そこで、浜松町にある四季劇場「春」と浜松町つながりでコラボできないかと考えた結果、上映中のミュージカル「ライオンキング」が7月15日に日本上演10000回を迎えることから、今回のコラボが実現した。
車内デザインをライオンキング仕様にした10000形は記念ヘッドマークを掲出して運行される。
その前に、ライオンキングについておさらいしておこう。
1998年の初演以来、日本の5都市でロングラン上演、観客動員数は1000万人を突破。
世界規模でも圧倒的な人気で、1997年のブロードウェイ初演から、上演国は延べ18か国、観客動員数は7000万人、総興行収入は50億ドルというから驚きだ。
物語そのものは、劇場でご覧いただくとして、一言でいえば「アフリカ・サバンナを舞台に展開するライオンの子・シンバの成長物語」だ。
その劇団四季の俳優2名が今回1日駅長として、出発の合図を担当する。
駅長団のメンバーは、モノレール浜松町駅駅長 「山野道彦」、東京モノレール キャラクター「モノルン」、劇団四季シンバ役「石毛翔弥」、同ナラ役「辻茜」の4名である。
話をモノレールに戻そう。
浜松町駅の改札横には、東京モノレールCMキャラクターであるHKT48メンバーの等身大パネルが設置されている。写真は指原莉乃。
東京モノレールによると、KHT48とのコラボは今年も継続するという。写真は穴井千尋。
当駅の他には羽田空港第1ビル、第2ビル駅にも単メンバーのものがある。写真は兒玉遥。
報道陣は改札を抜けて出発式が執り行われるホームに上がる。営業列車での式典なので、折り返し時間はわずかに2分。
駅長「ら」にも緊張が走る。
駅の案内放送で出発式が告げられ、11時24分、駅長らの出発合図でタイフォン一発、空港快速は定刻で発車した。
式典終了後にホーム上で行われた囲み取材。
辻茜さんは「ライオンキング1万回に向けて、毎日大切にしっかりつとめたいです。この電車とともに前に進めるように頑張りたいです」と語った。
テレビ朝日の記者に「ミュージカル風に喜びを表現してください」と無茶振りされた石毛さんは「モノレール1周年、ウオ~!」という雄たけびをあげ、爆笑の渦に包まれた。
普段の役柄とはひと味もふた味も違う「駅長」の大役を終えた二人だった。
自然な流れでフォトセッションに移り、笑顔の中にも緊張気味の駅長団。
報道陣から「ポーズを!」との要請にようやく緊張がほぐれた様子。笑顔で記念撮影を終えた。
東京モノレールの配慮で、記念車両の乗車撮影が許可され、先ほど出発した車両が戻ってくるところから、乗車取材はスタート。
一目でわかるヘッドマークが誇らしい。
比較的大型のヘッドマークが取り付けられている。
車両天井の装飾はすべてライオンキングで統一されている。
あまりにも有名なミュージカルなので、知らない人はいないだろう。
モノレールの車窓からはさまざまな航空機が見えるので、乗車中も景色を楽しむことができる。写真は海上保安庁の格納庫。
終点に到着して、折り返しのわずかな時間で車内の撮影をする。この方式のモノレールの特徴で中央部分はハイデッキになっているので、中央座席に座れば、さらに眺めは良い。人気の座席だ。
現代的なデザインの10000形6両編成は、前照灯や室内照明にLEDを採用し、新冷媒R407cを使用したエアコン装置を採用する等、先進的な車両となっている。
モノレールというと、遅いというイメージがあるかもしれないが、実は営業最高速度は時速80キロメートルに達する。並走する首都高速道路の自動車と大して変わらない速度で運転している。
同車両は7月31日まで運行される。ライオンキング車両で、浜松町で上演されるライオンキングを見に行くと、否が応でも気分は盛り上がるのではないだろうか。
また、同社の話によると、「線内5駅にコラボリーフレットを置いていて、このリーフレットには四季劇場「春」のグッズ売店で使用できる5%割引クーポン券が付いているので、ぜひ利用してほしい。」とのことだった。
※写真は記者撮影
車両基地内での車両スチールは東京モノレール株式会社提供
ライオンキング舞台スチールは劇団四季広報宣伝部提供
(c)Disney
取材協力 東京モノレール株式会社