誰かこの女買ってよ!借金のカタにとったブス主婦の処分に困り果てる闇金業者の告白

  by 丸野裕行  Tags :  

≪告白者/新垣修 兵庫県 45才 金融業≫

オレは、泣く子も黙る暴力金融業者。貸した金は、どんな手を使っても絶対に回収する、回収率99パーセントの名うての金貸しだ。オレの常套句は「借金返せへんかったら、カミさんでも売って返さんかい!」で大体の債務者の誰もが震え上がる。

しかしこんなオレでもきっちりと取り立てられなかった債権回収があった。
八方手を尽くしてもどうにもならなかった、屈辱の一戦。思い出しただけでも腹が立って仕方ないが、初黒星でオレの戦歴に汚点を残した取り立ての話を聞いてくれ。

ブスなカミさんしか持って帰るものがない

それは、今から遡ること4年前。平成15年の春だった。オレは電装工事を行う会社を若くして経営していた内海という男の家に追い込みにむかった。運転資金で銀行や街金から700万の借金をつくり、ウチから生活費に30万をつまんでいる、もう末期の状態だ。

[新垣]
「おい、内海!金ェ返さんかい!!」

自宅には本人と家族が肩を寄せ合うようにして、茶の間に座っていた。幼い子供が2人と光浦靖子のアゴを無くして眼をもっと小さくし、大きなホクロを散りばめたようなブスな嫁さん。しかも、ダルマテイストなボディで過度にグラマーだった。

[内海]
「返しようがないんです…」

ボソリと内海が言う。それで済んだら世の中に借金取りはいらんわ! 金目のものを物色するが、置いてあるのは古ぼけたテレビとアニメキャラのシールが埋めつくす洋服ダンス、薄汚れた仏壇ぐらい。持って帰れるものはまったくない。

[新垣]
「どうやってでもウチには金入れてもらうぞ! カミさんでも売って返さんかい!」

いつもの脅し文句で、恐れおののくと思いきや、ブスな嫁さんがぬっとどん尻をあげる。

[嫁]
「もう、わかりました! 私も観念して、ダンナの借金返しますから! 私の体で払います!!

ブスやけど、なかなか肚は据わってるやないか。でもなぁ、こんな女売れんのかぁ…。でも、マニアもいるしなぁ…。歳は30才。なんとかなるやろ。言ってしまった以上は、この女房を連れ帰るしかない。とにかく知り合いの風俗店のオーナーに連絡を入れた。主婦専門でSM遊びも可能なマニア店へ嫁さんを連れて行く。

[店長]
「じゃあ、ものになるか講習しましょうか。新垣さん、ちょっと待っててもらえますか?」

強者でも顔をそむける女

店長はかなりの変態だから、大丈夫なようだった。従業員の控え室で待つこと、15分。店長が乱れたワイシャツのボタンを閉じながら戻ってくる。
えづくようにウェウェやりながらヒドく顔色が悪い。

[新垣]
「どないしたん、店長?」

[店長]
「なんか、クサい…」

[新垣]
「は、はぁ?!」

[店長]
「どっかから変な臭いがするんです。ほとんど毒ガス兵器ですよ」

えっ、どういうことや?

[店長]
「ブスで、体がクサくてじゃ、誰も客はつきませんよ、新垣さん。ウチでは使えませんわ」

結局買ってもらえるどころか、店との関係も気まずいものにしてしまった。どんな臭いを発する女なんや。そう考えながら心当たりのあるほかの店へむかう。暗ければどうか。何とかなるだろうとピンサロへ。

[店長]
「痛たたたぁぁ~! どんな口してるんや! ブスな上に二枚刃のカミソリか!!

こちらも店長の即講習を行ったが歯並びが悪すぎてイチモツを傷つけてしまうようだ。この店もシッシッと追い出された。どないしよぉ…。

[嫁]
「どこにでも連れて行ってください。私にも女としてのプライドがあります!」

車中で、買ってやったオニギリにがっつきながら息巻くブス嫁。こいつ、ホンマにどの口が言うんや!! 

こっちはめちゃめちゃ苦労してんのに!!次は、本番のみの性感マッサージ店。無登録で勝手に営業している店で、ちょんの間のように挿入だけ。口を使うこともない。

値下げを断行!

話をしに行くと、オーナー自ら、確かめるらしい。ブスは下半身だけはいいっていうしな。大丈夫やろう、今度こそ……。

[店長]
「新垣ちゃん、いい加減にしいや! 入れるたびに屁はこくし、牛みたいにすごい声で喘ぐし! 挙句の果てには、ウンコもらしてしまいよった!! 客に暴動が起きるわ、こんなんウチの店で出したら!!」

オーナーはブス嫁と部屋に入り、しばらくもしないうちに飛び出してきてキレまくった。ええぇ~!! ホンマに!! 泣きながら部屋から出てくるブス嫁。顔がぐしゃぐしゃで目も当てられない。よっしゃ、しゃ~ない!! こうなったらタコ部屋の女として叩き売るしかない。旧知の人身ブローカーに連絡をとりつけ、買ってもらえるように女を差し出した。

[新垣]
「50万でええわ!」

[ブローカー]
「新垣さん、今日び、こんなんに50万だして誰も買いませんよ」

[新垣]
「じゃ、40万」

[ブローカー]
「ムリムリ」

[新垣]
「じゃいくらなら出せる?」

[ブローカー]
「う~ん1万4800円くらいですかね」

中古のプレステか!! 30万の回収には程遠いわ!!

結局、このブス嫁は自宅近くの『ビッグボーイ』で皿洗いのバイトをさせて返済させている。敏腕暴力金融業者の回収としては、不本意ながら反則な方法。
それにしてもあのダンナ、あれのどこが良くて結婚したのか、未だに謎。

時給850円。毎週2割の金利がつく借金の額。いつになったら回収がつくんだろうか……オレにもわからない。(完)

(C)写真AC

丸野裕行

丸野裕行(まるのひろゆき) 1976年京都生まれ。 小説家、脚本家、フリーライター、映画プロデューサー、株式会社オトコノアジト代表取締役。 作家として様々な書籍や雑誌に寄稿。発禁処分の著書『木屋町DARUMA』を遠藤憲一主演で映画化。 『初めての不動産投資マガジン』などのポータルサイト編集長、文化人タレントとして、BSスカパー『ダラケseason14』、TBS『サンデージャポン』、テレビ朝日『EXD44』、テレビ東京『じっくり聞いタロウ』、ABC『雨上がりのAさんの話』、AbemaTV『スピードワゴンのThe Night』などのテレビ・ラジオなどで活動。 地元京都のコラム掲載誌『京都夜本』配布中!

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