球春到来!JABA東京スポニチ大会で起きた珍プレーを振り返る

  by せりまつ  Tags :  

今年も春がやってきた。
もうすぐ日本の野球界最初の公式戦である社会人野球JABA東京スポニチ大会が開幕する。
そこで今日はそのスポニチ大会でここ数年に起こった珍プレーを2つ紹介しよう。

1つ目は2011年。
スポニチ大会は参加する16チームが4チームずつ4つのリーグに分かれ総当たりのリーグ戦と各リーグ上位1チームによる決勝トーナメントで優勝が決まるのだが、その予選リーグ最終日、JFE東日本と住友金属鹿島(現新日鉄住金鹿島)の試合でのこと。
決勝トーナメント進出のためには9回までに4点差以上で勝利することが必要なJFEは序盤から試合を有利に進め8回終わった時点で4-0とリード。
しかし9回表ここまで無失点に抑えていた先発の中村がつかまると代わったエース三橋も打たれあっという間に1点差、さらに2アウト満塁のピンチ。
このままではたとえ勝っても決勝トーナメントには進めないJFEはここで前代未聞の作戦に出る。
なんと満塁から敬遠してわざと同点にしたのである。
再び4点差にするために“わざと同点にし9回裏にサヨナラ満塁ホームランが出て勝つ”というわずかな可能性に賭けたのだ。
思惑どおり同点で9回裏になったが、相手エース石田の前に満塁ホームランは出ず。
試合は延長に突入してしまい残念ながら決勝トーナメント進出はならなかった。

2つ目は2013年、同じく予選リーグ最終日の東芝と大阪ガスの試合でのこと。
決勝トーナメント進出のためには8点差以上でのコールド勝ち(7回以降7点差以上)が必要な東芝は初回から順調に得点を重ね6回が終わった時点で6-0とリードする。
7回裏東芝は2アウト満塁のチャンスを作ると代打吉田の打球がライト前へ。
タイムリーと思われたが、ここでまたも前代未聞のプレーが起こる。
3塁ランナー戸田がわざとスタートを切らずホームでアウトになったのである。(記録はライトゴロ)
実は後攻の東芝は戸田がホームインしてしまうと7点差となりその時点でコールドゲームが成立して強制的に試合が終わってしまうため、勝っても決勝トーナメントには進めない。
8点差以上にするために“2ラン以上のホームランが出る”可能性に賭けたのだ。
だが結局その後ホームランは出ず。
試合は6-0のまま終了してしまい残念ながら決勝トーナメント進出はならなかった。

いかがだっただろうか?
一見常識外れの珍プレーだが必死に決勝トーナメント進出を目指した故のプレーで、大会を大いに盛り上げてくれた。

今年のJABA東京スポニチ大会は予選リーグが3月9日から11日まで大田スタジアム・横浜スタジアム・上尾市民球場で、準決勝・決勝が12日に大田スタジアムで行われる。

二村が劇打!住金鹿島 土壇場4強切符! ― スポニチ Sponichi Annex
http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2011/03/11/kiji/K20110311000404500.html

東芝 得失点率差で涙…あと2点が遠かった ― スポニチ Sponichi Annex
http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2013/03/14/kiji/K20130314005387270.html

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