児童養護施設の今〜カナエール〜

  by わら  Tags :  

カナエールは東京をはじめ、昨年は福岡や横浜でも開催された

児童養護施設の子供たちの夢を支援するプログラムです。

来年度に向けて、すでに動き出しています。

詳しくはこちらをご覧ください。

 

 

そのカナエールを運営しているNPO法人ブリッジフォースマイル

全国596の施設にアンケート調査を実施しました。

※以下はNPO法人ブリッジフォースマイルHP(プレスリリースより)

 

「施設で生活する高校生アンケート」と「社会的自立に向けた支援に関する調査」

についての調査結果をまとめました。

 

■一般高校生より高い自己肯定感。13 項目中 10 項目が上回る結果。

 

このアンケートでは、財団法人日本青少年研究所が行った「高校生の心と身体の健康に関する調査」「中学生・高校生の生活と 意識」の調査結果から、自己肯定感に関する同質問を施設高校生に行い比較した。 「私は価値のある人間である」「自分が優秀だと思う」「私は努力すれば大体のことが出来る」「私ができることはいっぱいある」 「感情に走らず、仕事や勉強に集中できる」「悲しい時や辛い時も落ち込まない」「怒った時や気分が悪い時でも自分をコントロ ールできる」「どんなに失敗しても落ち込まない」「自分の希望はいつか叶うと思う」「目標達成に失敗してもすぐ立ち直ること ができる」の 10 項目で、一般高校生より施設の高校生の方が値を上回った。特に差が大きかったのは、「私は努力すれば大体の ことが出来る」一般高校生 44%:施設高校生 63%、「どんなに失敗しても落ち込まない」一般高校生 22%:施設高校生 36%、「私 は価値のある人間である」一般高校生 36%:施設高校生 46%であった。

一般高校生が値を上回った 3 項目は、「私は人柄がよいと思う」「私は大体の場合、人とうまく協力できる」「私は辛いことがあ っても乗り越えられる」であった。

 

■高校卒業後に予想する進路は、進学 27.9%、就職 52.2%。

 

卒業後に「予想」する進路は、進学が 27.9%、就職 52.2%、わからない 19.9%となった。同時に「希望」する進路を聞いたと ころ、進学が 36.2%、就職が 49.8%、わからないが 14%となった。予想する進路と希望する進路の違いについて自由記述では、 「お金に関する問題で進学が厳しい。」という意見が多くみられた。 また、学年別の比較では男女ともに学年が上がるにつれて「予想」「希望」進路とも就職が増えている。希望職種のある高校生 と、ない高校生の希望進路について比較したところ、希望職種のない高校生の進学希望の割合が低くなっている。退所後、生活 費と学費を自分で工面しなければならない施設の高校生にとって、「将来の具体的な夢がないからとりあえず進学」という考え は、現実味を帯びないようである。

 

■卒業までの目標貯金額は 50 万円。目的は退所後の生活費。

 

施設の高校生たちは、卒業と同時に 18 歳で施設を退所しなくてはならない。退所までの貯金の目標金額を問うたところ、50 万 円が 217 名と一番多かった。一人暮らしにかかる初期費用は、一般的に最低 50 万円と言われている。施設高校生は、早くから 職員と共に 18 歳での退所準備を始める。その過程で、多くの高校生が目標貯金額を 50 万円と自覚していくと考えられる。 しかし、実際の貯金金額は 25 万円以下が 527 名と 1 番多く、実際に 50 万円〜100 万円の貯金をしている高校生は 53 名だった。 貯金理由のトップは、「退所後の生活費」で 564 名と約半数が選択した。退所後、親を頼れない子どもが多い中、住居の準備や 生活費のために貯金をしなくてはいけない、という意識も高く目標金額もはっきりしているが、現実は、なかなか思い通りにい なかないようである。そんな状況の中で、さらに進学費をまかなわなければならないという、進学の選択の難しさが伺われる。

「2014 年度社会的自立に向けた支援に関する調査」調査結果(全国 596 施設に向け実施。有効回答数 173 施設)*回答は職員。

 

■2013 年度退所者の進路の内訳は就職 70.8%、進学 21.9%

 

2013 年 3 月に施設を退所した子ども達の進路について、施設職員にアンケートを実施した。456 人の退所者のうち、就職 70.8%、 進学 21.9%、無職 7.2%となった。文部科学省が行った調査によると 2013 年度の高校卒業者の進路内訳は、進学 70.9%、就職 18.6%、無職 4.5%となっており、一般の高校生の進学率約7割に対し、施設の高校生の進学率は約2割と、大きな開きがある。 ここには、「高校生アンケート」でも明らかになったように、退所後の生活費と進学費を全て工面しなくてはならない施設高校 生の厳しい金銭的事情があり、環境による希望格差が生じていると思われる。

 

■退所後に帰れる実家がある子どもは約半分 48%であった。

 

高校生の退所後の後ろ盾について、施設職員にアンケートを実施した。退所後、「帰れる実家(同居とは限らない)がある」高 校生は 48%となり、半分以上が実家に帰れない状況が明らかになった。同時に「退所後、困った時に親に相談できるか」を、 きいたところ、「相談できる」と答えた高校生は 45%となり、「帰れる実家がある」とほぼ同数となった。また、「施設以外に保証人がいるか」の問いには、63%が「あてはまる」「ややあてはまる」だった。未成年の場合、賃貸契約など多くの契約に保証 人が必要な事を考えると、子ども達の 37%が、施設以外に保証人の当てがないというのは、かなり厳しい状況だと思われる。 親に頼れない子ども達が、社会に一人で出て自立を迫られる状況に対し、困った時の相談先、保証人の問題は、まだまだ行政、 コミュニティなどの力が必要である。

 

■東京都と東京都以外の施設の比較は、進学率は東京の方が高いが、退所後の後ろ盾に関しては、地方の方が好条件との結果に。

 

退所者の進路、高校生の退所後の後ろ盾に関して、東京都と東京都以外の施設での比較を試みた。
東京都の施設の 2013 年度施設退所者の進路は、進学 36%、就職 52%、無職 12%、に対し、東京都以外の施設は、進学 20%、 就職 73%、無職 7%と、進学率は東京都が 16%上回っている。 高校生の退所後の後ろ盾に関しては、東京都よりも東京都以外の施設の方が好条件である、との結果が出た。「帰れる実家(同 居とは限らない)がある」は、東京都が 32.1%、東京都以外が 51.0%と 19%の開き、「退所後、困った時に親に相談できる」 東京都が 36.4%、東京都以外が 46.0%、「施設以外に保証人がいる」は、東京都が 37.6%に対し東京都以外が 67.4%と、ここ では 30%の差が出ている。

 

ブリッジフォースマイルが実施しているカナエールは本年も実施しておりますので

ぜひ、興味のある方はカナエールで検索してみてください。

 

はじめまして、わらと申します。 現在はOPENERという団体の代表をやったりしてます。 社会問題やNPO業界、狩猟の事などを中心に記事をゆるりと 書いていきますのでよろしくおねがいします。 《プロフィール》 ライターネーム:わら 現在は任意団体OPENER代表を務めながら、日常ではサラリーマンとして 働く日々を過ごす。数々のNPO団体のお手伝いをしながら現在は色々な ことを勉強中です。 社会問題を1人にでも知ってもらう機会になればと思い、執筆開始。

ウェブサイト: http://opener.jp.net