パトレイバー、九州の大地に立つ

  by 大林憲司  Tags :  

2014年12月6日7日の2日間、北九州市小倉北区のあさの汐風公園で、実物大イングラムのデッキアップ(起き上がり)イベントが行われました。私は7日に見に行ったので、その様子を紹介します。

イングラムは「機動警察パトレイバー」に出てくるロボットです。土木作業に使用される大型ロボット「レイバー」を使った犯罪を取り押さえるために警察が所持する「パトロールレイバー(通称パトレイバー)」の一種で、警視庁特車二課第二小隊に配備されているという設定になっています。
「機動警察パトレイバー」は、1980年代後半から1990年前半に週刊少年サンデーに連載されたコミック版の他に、OAVやテレビアニメ、それに映画として展開され、近未来を描いたロボットものとして人気を得ました。
最近、押井守監督による実写版「THE NEXT GENERATION -PATLABOR-」(1980年代版とは微妙に設定が異なります)が製作され、2015年のGWには長編映画版が公開されることになっています。

今回のデッキアップイベントはその映画の宣伝を兼ね、JR小倉駅北口にあるあさの汐風公園周辺で開催された「北九州ポップカルチャーフェスティバル2014」内のイベントの一つとして実施されたものです。

実物大のイングラム(さすがにこれは可動部分のない模型です)がトレーラーで起こされるだけのイベントですが、やはり直立した実物大のイングラムの迫力は圧倒的なものです。
またイングラムの出動自体、現場までトレーラーで運ばれ、イングラムを載せたトレーラーの荷台を直立させてからイングラムを可動させます。それを途中まで再現しているわけで、「パトレイバー」を知っている者からすれば涙もののイベントなのです。

イングラムのデッキアップイベント自体はあちこちで行われていますが、今回の北九州市でのデッキアップは工場の見える海岸地帯で行われました。
「パトレイバー」の特車二課自体が東京湾の埋め立て地に立地していたこともあって、「パトレイバー」の雰囲気に相応しいイベントとなりました。
その様子を写真で紹介します。

 

新日鉄住金小倉製鉄所をバックにデッキアップされるイングラム

イングラム、北九州に立つ

消防放水船との共演。イングラムの左にある煙突は通称「北九州アイアンツリー」で、工場夜景の名所となっています

特に今回のイベントの特徴は「フィクションとリアルが入り混じっていた」ことだと思います。
元々、「パトレイバー」自体「戦う公務員(主なメンバーは警視庁の警察官)」の物語なのですが、今回のイベントではイングラムのすぐ横に陸上自衛隊小倉駐屯地所属の82式指揮通信車が展示されているなど「フィクションの横にリアルがいる」不思議な感覚を味わうことができました。
(「パトレイバー」の世界でも、コミック版では廃棄物13号の時に自衛隊と特車二課が共同戦線を張り、コミック版アニメ版共に特車二課第一小隊の南雲隊長の友人で自衛隊のレイバーに乗る「不破」という女性自衛官が出てきます。まあ、OAVでは特車二課はクーデターを起こした自衛隊の部隊と戦っていたりもしますが。)
実は「北九州ポップカルチャーフェスティバル2014」では、自衛隊や消防署の車両を展示するスペースがあり、イングラムのイベントに合わせて82式指揮通信車のみイングラムの近くで展示していたということのようです。

98式AVイングラムの足元には陸上自衛隊の82式指揮通信車が

98式AVイングラムと82式指揮通信車と消防船の放水と

デッキダウン途中のイングラム

ここだけ見ると、絶対北九州市に廃棄物13号来てるよね…

 

 

トレーラーを横から

整備班の人たち。正体は不明ですが、デッキアップ時には作業をしてました

整備班長と篠原重工(レイバーメーカー)社員のコスプレイヤーさん。雰囲気は間違いなくシバシゲオ班長と篠原の社員ですね

シャフト・エンタープライズ社(パトレイバーの世界における敵役)の警備部門「SSS」のコスプレの人かと思って声を掛けたのですが、何と本物のガーディアン・エンジェルズの人でした。小倉駅や繁華街で防犯の見回りをやっておられるそうです

イングラムを見上げるリアル自衛官のいる光景

 

 

また消防の放水船がデッキアップ時に放水をして盛り上げに一役買うなど、消防局とのタイアップも見られました。それから当日は近くで消防関係のイベント(おそらく消防出初式のリハーサル)があったため、7日の第1回目のデッキアップ時には会場内に多数の消防関係者がイングラムを眺めている不思議な光景も見られました。

とにかく第1回目は消防関係者の比率が高かったです

イングラムと自衛隊車両と消防車両

左右の警備兵は「赤い眼鏡」関係のキャラかと思いましたが、胸には「自宅警備員」と書いてありましたw

 

このイベントは「北九州ポップカルチャーフェスティバル2014」の一部として行われたわけですが、イングラムの横でアニメ曲(ボカロ曲もありました)を歌うイベントも行われ、イングラムのデッキアップに合わせてアマチュアの歌い手(ニコニコ動画の「歌ってみた」の人ではないかと推測)が「コンディション・グリーン」(TVアニメ版「パトレイバー」の主題歌の一つ)を熱唱する出来事もありました。

実物大のイングラムを前にして「機動警察パトレイバー」のオープニング主題歌を聞くことができたのは、やはり感動的なものがありました。

 

デッキアップの動画は下のリンクからどうぞ。

イングラム、北九州に立つ
http://youtu.be/0gtH8sZuqew

 

とにかくいろいろな意味で濃厚な空間を作り出していたイベントだったと思います。

私のプロフィールは次のページをご覧ください。 http://www.geocities.jp/ohbayasinzan/profile.html 現在、NHKで大河ドラマ「軍師官兵衛」を放映していますが、北部九州地区では初回に視聴率24.8%を記録するなど福岡県では盛り上がってます。その福岡県における官兵衛の秘話や福岡で盛り上がっている黒田官兵衛ブームの様子をwebでお伝えしたいと思います。

ウェブサイト: ~福岡で黒田節ロボットとロボットダンスチームの初公開 http://robot.watch.impress.co.jp/docs/news/20091225_339711.html 2009年の記事ですが、この記事を自分が書いてます。