【目指せ正社員!】無職、職業訓練を受ける  その12

  by 前田アキヒコ  Tags :  


 これは1人の無職が正社員になるまでの過程を追ったNHKもびっくりな壮大ドキュメンタリーである、というのはもちろん冗談ですが、
 実際20代前半ニートとアルバイトのはざまをフラフラしていた私が、いかにして奇跡的に正社員になれたかという過程と、その際利用した職業訓練という制度について書いていきたいと思います。
 立派な学歴や職歴がないけど正社員になりたいなという方には多少興味を持って頂ける内容かと思います。

 

前回からの続き

 
 今回の記事の内容は、私が就職活動の際に出会った特に印象的だった企業について書こうと思います。

 職業訓練と並行して行う就職活動というのは、実を言うと一般的な就職活動と特に大差はありません。
 なので今回の記事も前回と同じく単なる個人の就活日記のような体になっていますが、実際職業訓練と就職活動はワンセットのような切っても切れない関係なので、一応職業訓練の範疇として書くことにしました。

 というわけで、あまり目新しい情報はないと思いますが、就職活動をまだされたことのない方、これからしようか考えてる方等、就職活動に興味のある方はぜひ読んで頂ければと思います。

 

 

 ・はじめに

 以前の記事でも書きましたが、職業訓練校ではある程度の期間を過ぎると、訓練と並行して就職活動を行うことになっています。
 訓練生だった私も当然就職活動を行い、結果として活動開始から2か月後に機械設計関連の企業一社から内定を頂き、無事に正社員として就職できました。

 2か月間の中で、求人応募した企業の数は大体12社程度で、なんとか内定にこぎつけるまでに、いくつかの企業やその採用担当者と審査を通して直接的にまたは間接的に接しました。

 今回はその経験の中から特に印象的だった企業・担当者について書こうと思います。
 印象的と言っても、それは私が人生初めて就職活動をしたからそう感じただけで、実際はよくある企業の話かもしれません。
 ですが世の中には、実際にこういう企業もあるんだと多少でも参考にして頂ければ幸いです。

 

1.審査の結果通知を出さない企業

 これは、前回の記事でも書きましたが、求人応募を出している企業というのは、基本的に審査の結果を出すのが遅い傾向にあります。
 私のケースだと、審査のための書類を送っても、2週間程何の音沙汰もないというのもままありました。

 就職活動の序盤は、「なんだよもっと早く結果出してくれればいいのに」…と思っていましたが、訓練校の職員の方から「基本的にはそんな現状だから、最初からそういう前提で就活の戦略を立てなさい」とのことだったので、アドバイスをもらってからはそこまで気にせず積極的に就職活動をしていました。

 が、そんな心の準備をしていてもなおびっくりな企業と出会いました。

 その企業はヒンジと呼ばれる蝶番状の機械部品を設計している企業で、求人票を見る限りは給与や福利厚生などの雇用条件もかなり良く、企業所在地もかなり便のいい場所にあり、なおかつ技術系の求人ではほぼ見かけない職務経験必須の条件がない(つまり私でも申し込める)パッと見ではすばらしい求人でした。

 当然すぐにハローワークの申込窓口へ行き、応募しましたが、既にその時点でけっこうな人数が応募がされているので多少がっくりきたのを覚えています。

 受かる確率は低いだろうなと思いましたが、とにかく結果が来てからだと思い、気持ちを切り替えて待つことにしました。
 しかし3週間経っても、通知は来ず、おかしいなあと首をひねりながらもなお待ち続けました。

 そして待ち続けた結果、不採用の通知が来ました。ただ結果よりも通知が来るまでの時間にびっくりしていました。通知が来たのはなんと応募してから1か月半過ぎてからだったのです。

 しかも、通知は申込を受け付けたハローワークから問い合わせをして、ようやく返ってきたもので、おそらく問い合わせをしなかったらさらに遅れていた、いやもしかしたら返ってこなかったかもしれません。

 審査の結果通知をもらうには、時間がかかるとある程度覚悟はしていましたが、予想を遥かに超える事態にかなり驚きました。
 もしかしたらこういう企業はそんなに珍しくないのかもしれませんが、それでも求人応募した人間を軽視したようなこの企業の対応に怒りが沸いたのを覚えています。

 幸い、私は複数の企業に並行して応募するという方法で就職活動をしていたので、大きな痛手にはらなりませんでした。大事にならなくてよかったなと今振り返って思います。

 現実にはこういう企業もあるのかと、ある意味勉強になった一件でした。

 

2.初めての面接

 私が就職活動中に求人応募した企業の数は、記事序盤の方で述べたように12社程度で、その内3社はなんとか書類審査を突破して面接審査まで行くことができました。

 今回はその中でも特に、印象的だった企業について書こうと思います。

 その企業は、おもちゃメーカーが企画したプラモデルや模型などを、技術的に設計して実際に製品にするというのを専門にした企業でした。

 なぜ、この企業が印象的だったかというと、こういうのが就活なんだと改めて思い知らされたのが、この企業だったからです。
 もう少し単純に言うと、面接官の方にコテンパンにやられたのがこの企業でした。

 面接開始から少し経つまでは、面接官の方からにこやかに応対して頂きましたが、徐々に態度が固くなっていくのがわかりました。
「あなたの経歴を見ても、なぜウチに応募してきたのかよくわからない」
「あなたはこの会社が何の事業をしているのか理解して来ているのですか?」
「あなたに今経歴の空白の期間、何をしていたのか説明してもらいましたが、要はなにもしていなかったということですよね?」
「あなたの話を聞いていても、あなたがどんな人間なのか見えてこないんですが」
「あなたは結局この会社に何ができると思いますか?」
「あなたの特技を訊きましたが、でもそれは会社に役立つレベルではないですよね?」

 正直、面接官の方は単に仕事をこなしていただけなのですが、こちらが要領を得ない答えを出すたびに口調が丁寧ながら詰問調にどんどん変わっていくのには心底、ビビりました。
 また、おそらく「君の答えは全然だめだよ」と婉曲に伝えたかったのだと思いますが、こちらが質問に答えた直後あからさまにため息をつかれたりするのも、かなり神経がすり減りました。

 訓練校の職員の方からは、面接で心が折れてしまう人もいると聞いたことがありましたが、確かに人によってはかなり苦しいかもしれないと思いました。
 私の場合は、ダメで元々というネガティブなのかポジティブなのかよくわかりませんが、そんな心構えでいたのであんまり引きずりませんでした。

 審査結果は当然不採用で、惨敗と言えるものでしたが、この面接の経験から面接官の質問パターンや、質問の意図、また人によってはあたりが強い人もいるんだなということがわかってきました。

 私は、この面接審査を受けてから1週間後に別の企業の面接審査に行き、そこで内定を頂きましたが、そういった結果を出せたのも、この企業との一件があったからだと今でも思っています。

 就職活動で並ならぬ苦労をした人からすれば、私のこの経験は全く厳しいものではないと思いますが、それでも若干きつかったのは確かですし、今でも思い出して苦い気分になることはあります。
 が、同時に単に就職活動にプラスになっただけでなく、普段経験することのないことを経験できたという点でも、この時の面接の経験はなかなか実りあるものだったと勝手に思っています。

 私が就職活動の際に出会った特に印象的だった企業は、だいたいこんな感じでした。
 細かく言えば、まだ他にもエピソードはあるのですが、紙面の都合と需要の都合を考えて割愛させて頂きました。
 今回の記事が、これから就職活動について考えている方に多少でも参考にして頂けたら幸いです。

 
 

 さて、次回とうとうこの連載も最終回です。テーマは今の段階では未定ですが、今のところこの連載の総括でもやろうかなと思っています。
かなりぐだぐだな連載となってしまいましたが、最後までお付き合いいただけたなら嬉しいです。次回も乞うご期待!

 

 
※職業訓練について更に詳しく知りたい方は
筆者が立ち上げたサイト 「職業訓練を活用した就職のススメ」(www.readst.info)
を読んでいただければと思います

もともと技術オタクで,それが高じて実際に機械系の技術職に就きました。 また機械以外にプログラミングや電子工作についても趣味でやっています。 その他社会制度や金融についても興味があり、実際に調べたことや体験したことをもとに自分なりに解説サイトを作ったりしています。

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