フジテレビ・デモは韓流嫌い、ネトウヨの集まり?

  by pape.佐野  Tags :  

ネットニュースを日頃から閲覧しておられる人たちには「フジテレビ・デモ」の経緯を今さらお話しするのも野暮なことなので、割愛しましょう。

8月21日のお台場デモに続き、スポンサー「花王」本社へのデモ、この三連休は各地に分散してのデモの形態で、かなりの底力を見せています。

各マスメディアが「放送内容」に対する抗議、ということで同調者を拡散しないように報道規制(つまりテレビでも新聞でも報道しない)する中で、私個人の身の周りの人々の周知度はどうか? ということで調べて見ましたら、驚くべきことに、ネット利用度の低い人(50歳代)ですら「知ってるよ」と答えます。ただ、その後に「韓流ゴリ押し反対のデモでしょ」と付言されてしまうのですね。

事の発端が7月の「高岡氏のTwitter」だから、これは仕方のないことかも知れませんが、K-popや韓流ドラマ嫌いだけならば、こんな大規模なデモになるわけがない。ネットで言いたい放題するのが関の山でしょう。この活動の原動力は、資本関係や収益関係、あるいは局全体の何らかの意図で行われている総合的な「反日・侮日演出」に対する、危険性・異常性・不快感に基づいた抗議なんですね。

なんであれ、大手テレビ局・新聞社(ほんの一部除く)が、この「事件」の報道を封殺しているにもかかわらず、すでに第一線が突破されてしまい、社会への周知度がかなり上がってしまったことは否めない事実です。

3.11以降、世間のメディア観は一変しています。原発問題で如何に政府・東電が自己保身に走ったかはすでに知られていることでしょうが、こんなことは日本人なら予想がつく事態です。でもこの時は違った。国民の健康・生命という問題がかかっているにも関わらず、同じ展開をしたわけです。それはともかくとしても、御用商人よろしく、各メディアによる利権がらみの政府寄りの偏向報道が如実に行われ、その正体が世間に晒されてしまった。国民もバラエティー番組の捏造には寛大であっても、こと健康・生命に関してはそうも行かないのは至極当然で、「ジャーナリズムは死語」「大手報道記者もサラリーマン」という実態が露見したわけですね。

そこでメディアの不信感が広く浸透した中での「偏向放送疑惑」は、その拡散を加速させてしまったのです。だから、全世界的な既定事実であるネット社会到来の中で、「報道しない自由」とかを濫用して封殺しようとする姿勢は、時代覚悟と言えるでしょう。

ともかく、それはもう各メディアも認めたことでしょうが、次は、その上での対応が始まっています。

この一連の抗議活動に対する一般認識を、「現状のまま」にしておくための情報発信です。封殺の次は印象操作。ある大手新聞は、海外メディアの影響か、ようやく小さな記事を掲載しましたが、記者は古いネット観を前面に、韓国嫌いなネットユーザーが付和雷同したお祭り騒ぎ、として明らかに偏った記事に加工します。また他の大手新聞は、ネットで集まった人たちの異様性を強調して、実際に暴れて逮捕者の出た反原発デモの写真を掲載、それらとの混同を誘導しました。

 

つまり、ネットニュースなどに親しんでいない一般市民に「聞き及んでいる例のフジテレビ・デモなんて、ネットばっかり見ているヒマな若者たちの低レベルなストレス発散」だから、もうこれ以上、あれこれ調べる必要はないよ、という流れにしたいわけです。

また、K-popや韓流ドラマが排撃されていることから、人種差別や国粋主義や右翼活動にカテゴライズしてしまおうと躍起になっている。「いつも大騒ぎするのはこういった連中ですからねぇ」として、話を終わりにしたいわけでしょう。そうすれば、関心度は途端に低下するからです。

ネットの書き込みにも、「工作員」というのがいるんですね。最初は妙に、テレビ局や報道を擁護するような不自然な書き込みでしたが、最近は統制がとれたのか、歴史問題や人種問題の議論で介入して、ネットユーザーのレイシスト的発言を釣ろうとしたりしています。「ネトウヨ」(ネット右翼)の正体を晒そうとする工作ですね。

いわゆるネット住民なるものが、イコール無職で引き籠りのオタクたち、という少し古い認識を活用して、一般人とは違う特種な階層みたいなイメージダウン戦略ということです。実際にデモ隊の映像を見れば一目瞭然、子連れの若い奥さんや普通の大人、どこにでもいる若者たちがそれをビジュアルに否定してくれるのですが、報道規制によってあまりそれら映像が目にされないのを幸い、事実のフィルタリングに努めています。

報道規制したり、裏での工作をしたり、弁明記事をHPに掲載したりしながらも、ここまで事件性を高めてしまった当該テレビ局は、反日・侮日・偏向報道という「疑惑」をどういう形で払拭してゆくのでしょうか? 私が韓国の国家ブランド委員会の委員ならば、そのあからさまな侮日演出や小細工の稚拙さに、責任者の反日センスを糾弾するところです(笑)

 

私など「宮廷女官チャングムの誓い」が大好きで家内と「チャングム展」などにも行きました。その時のブログにさっそく「竹島問題」「歴史捏造問題」などを揶揄するコメントが入り、「うるさいなぁ!」とすぐに削除していました。また、今でも「イ・サン」など毎週見ています。サラリーマン時代は日経と業界新聞だけの情報ソースで充分だと信じていました。また、確かにK-popや昼過ぎの韓流ドラマの露出の多さには気づいていましたが、「日本も差別意識が世代ごとに消えてきて、良い時代になった」程度の感慨のみでした。

また、勤務する会社の悪口が2chのスレッドで賑わっていたときなども、会社側にその対処策としての巧妙な「工作」案を提示するばかりで、社風の本質的な改善意識など皆無の「組織人」「体制派」でした。

つまり、あまり問題意識のない普通の社会人のカテゴリでしょう。

それでも、こんな記事を書くほどに今回のフジテレビ問題には、異様な恐怖感があります。あまりにも奇怪な一連の演出。(これらを今の内ならwikipedia“フジテレビの反日・侮日問題”で参照できます。但し削除申請が出されている)こればかりは認識しておかないと、日本人としては呑気に過ぎる、と言えますね。

 

画像はWikipedia“フジテレビ抗議デモ”より

 

30年のサラリーマン生活後、心理カウンセラーとしてNPO法人東京カウンセル設立、無料のメール・カウンセリングを行っています。「無料」そして「匿名メール」という気楽さから、多種多様な年齢層の恋愛問題から精神疾患まで、現代の「悩み」「トラブル」「精神医療の実態」全般に精通しています。日々の事件報道も、関わる個人の心理に踏み込んで行くと、物事の真相が理解でき、また悪いことも善いことも、共感の中に消化できるものです。少し違った視点からの記事をアップしていきたいと思います。

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