『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』 ジェーン・スー(幻冬舎)

  by みほこ  Tags :  

安倍内閣が「女性が輝く日本」といって、大臣ポストに女性を5人送りこんだが、その内二人が就任早々同時に辞職した。もはやパフォーマンスとしか思えない。
「女性が輝く日本」は理想だ。でも現実はどうだ?女性どころか男性も「輝けない社会」になっていない?
『貴様いつまで女子でいるつもりだ問題』は「女性が輝く」云々を書いているわけではないが、近い将来、未来に「こうなったらいいな」と思うことが書いてある。

『限界集落から始めよう』と書かれた章で、2020年の東京五輪の開催からはじまり、霞ヶ丘アパートの取り壊し、そして老後の話し。
東京に住む独身女老人の理想的団地生活プラン。これを夢物語と言わないで欲しい。住む場所と仕事場が確保されていて、ついでに娯楽もある。まさに理想の老後。それに、この理想的団地生活プラン、独身女老人だけじゃなく、小さな子供がいるシングルマザーも暮らせる。仕事をしなければいけないのに子供を預けることができないという問題の解決にもなる。

子供を預ける場所がないのはシングルマザーだけじゃない。結婚していても同じ。受け皿がなければ働けない。「女性が輝く日本」にするには、女性が働きやすい環境を作ることが大切で「理想的団地生活プラン」に書かれているようなことに目をむけることが必要だ。そうしないと、2020年に女性管理職を30%が本当に夢物語になってしまう。
女性が働きやすい環境って、男性にも働きやすい環境じゃない?

この本のあとがきには、「女の生きづらさ」について書かれている。ここでは、女子であることをどのように受け入れたかを書いている。「生きづらい」といわれがちな現代。「生きづらさ」も、本当は男も女も生きづらい。
老後だけじゃなく、いま、どうやって生きやすくするか、この本から教えてもらった。

理想的団地プランは東京だけじゃなく、日本全体で計画して欲しいものである。

画像:足成 http://www.ashinari.com/

野球はスワローズ、好きなキャラクターはつば九郎、使っている手帳はあな吉手帳。最近ランニングを始めました。興味があることは、色彩心理学です。

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