自衛隊が見せた神業~多くの命を救うために~

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27日に噴火した長野県と岐阜県に跨る御嶽山。現在も懸命の救助活動が続いている。

現在も不明者がの探索が続く中一刻も早く全ての不明者が家族と再会できることを願うばかりである。

この不明者救助の中で自衛隊が神業を見せたと言うのである。それは連日に渡りニュースで取り沙汰されている自衛隊のヘリUH-60JAが御嶽山山頂にてホバリングをし救助者を吊上げて救助しているその姿そのものが神業だと言うのだ。そもそも、一見何の変哲もないただ、ヘリがホバリング(空中停止)しているだけの画像ではあるがこれが海外では連日の様に取り沙汰されて驚愕の声が多く寄せられている。では、何故これが驚愕の声になるのか?

何故ならそれはこのヘリの性能を見て頂くと分かりやすい。この陸上自衛隊が運用しているUH-60JAはUH-60Jより900kg軽い仕様となっている。そして、オリジナルのUH-60の仕様は地面効果外ホバリング限界高度は約3000m、地面効果内ホバリング限界高度は約2300m。となっており、これが何を意味するところかと言うと地面効果外では3000mまでしかメインローターからの揚力が発生しないと言う事になる。

御嶽山の標高は山頂で3076mつまりホバリング高度ギリギリ、あるいはオーバーしているところでしかも場所は突風吹き荒ぶ山岳地帯の山頂で更には有毒ガスが発生し山頂であることから酸素も薄く、エンジンパワーも100%出せない状況での救助活動なのだ。そして火山灰を吸い込み墜落する危険性もある。

そう言った過酷な状況の中でピタリと空中停止し救助活動を行う様子を見て海外からは賞賛の声が上がっているのだ。こう言う技量は日々の訓練の賜物であろう事は間違いない。日々訓練をし、そして然るべき時が来た時に我々国民の「最後の砦」としてその技量を如何なく発揮するそれが日本国自衛隊なのだ。

君達は自衛隊在職中、決して国民から感謝されたり、歓迎されることなく、自衛隊を終わるかもしれない。きっと非難とか誹謗ばかりの一生かもしれない。御苦労だと思う。

しかし、自衛隊が国民から歓迎されちやほやされる事態とは、外国から攻撃されて国家存亡の時とか、災害派遣の時とか、国民が困窮し国家が混乱に直面している時だけなのだ。

言葉を換えれば、君達が日陰者である時の方が、国民や日本は幸せなのだ。どうか、耐えてもらいたい。

一生御苦労なことだと思うが、 国家のために忍び堪え頑張ってもらいたい。 自衛隊の将来は君達の双肩にかかっている。 しっかり頼むよ。

これは防衛大学校第一期卒業生卒業式で吉田茂首相が述べた訓示である。この訓示に有る通り現在も自衛隊に対する心無い誹謗中傷が多いのも事実である。しかし、東日本大震災に始まり広島の土砂災害、今回の火山噴火など自衛隊に助けを求める人々が多々いるのも事実なのである。だからこそ自衛隊には心無い誹謗中傷に負けぬよう頑張って頂きたいものだ。

そしていつの日か又自衛隊に助けを求める声が無くなり、国民と自衛隊どちらにとっても平穏無事な日々が訪れるよう筆者はそう祈るばかりである。

 

得意分野は政治と経済、アニメそれとエロゲー(ゲーム)です。

Twitter: yama_375honki