地方に点在する“インディーズ”宗教団体 もしかしたらあなたの隣にも?

  by 伊藤憲二  Tags :  

 白い衣装をまとい、突如現れ世間の耳目を集めたパナウェーブ研究所以降、新興宗教の話題はほぼ聞かない。せいぜい、霊感商法などの詐欺容疑で逮捕されるのをニュースで見る程度ではないだろうか。そして「新興宗教なんて、もうないんだな」と思われる方は多いのではないだろうか。

 しかし、布教活動を行わず、家族単位で独自の教義を考案し“インディーズ”の宗教団体として活動する人々は少なくない。

 筆者が住む県でも最低3つは存在が確認されるし、他県の地元紙記者と意見交換をした際「うちの県にもありますよ」という声は多い。それらが記事にならないのは、部外者に対して特段何かする訳ではなく、各々の修行に励んでいるためだ。

 以前、取材を申し込んだインディーズの教祖は「ごく普通に暮していたが、ある日、神の声を聞いた」と突如家族に布教を開始。妻は脱出したが、残った子供に独自の言語体系や歴史を教え、信者となった子供とともに山中で瞑想するなどの修行をしていた。

 無論、近所では話題となったが俗世から離脱した彼らの耳には届かない。「汚れた世界に生きる連中に、救いはありません」とは前述の教祖。

 彼らに共通しているのは▽布教活動は行わない▽中心市街地ではなく過疎地に住む▽他者とは最低限の接触しかしない—という特徴がある。特に「他者と接触しない」という要素が強いため、先の“教団”の隣人は「そんなことしていたんですか?」と驚いていた。修行で家を離れることが多いため、てっきり空き家だと思っていたという。

 俗世から解脱した彼らがトラブルを起こすケースは今のところ確認されていない。ただ、別の教祖氏は自称霊能力者が起こす脅迫事件や詐欺事件について「詳細は分からないが」と前置きした上で「信仰を実践するのに金など不浄なものは要らない。金を巻き上げるということがそもそも信じられない」と嘆いていた。

 世の中の自称教祖様たちが、彼のようであればいかがわしいカルトは跋扈しないのだが……。

インディーズ教団は各々の救済が第一なので、宗教で金銭を得る行為は唾棄すべきものだという