ボールの預けどころとしてピッチに立つことに意味がある~ブルガリア戦・豪州戦の代表メンバー発表(第2回)

  by 綾瀬 新  Tags :  

 第2回とありますが、これまでの流れとこれからの流れは「攻撃はキーパーからスタートする意識、なぜ水本ではなく伊野波なのか」の冒頭に記してあるので、ここでは割愛します。

 ボールの預けどころとしてピッチに立つことに意味がある。

 MFは遠藤保仁、中村憲剛、長谷部誠、細貝萌、本田圭佑、高橋秀人と、こちらも「無風地帯」。ここでは遠藤に注目したいと思います。たとえJ2でプレーしていようと、彼が「ボールの預けどころ」としてピッチに立っていることに意味があります。だから後ろの選手(今野、長友ら)も前の選手(本田、香川ら)が安心してプレーできるのだと思います。

 問題は「遠藤と同様の役割を誰が担うか」です。「遠藤の代わりはいない」論には賛成ですが、ボールの預けどころになれる選手を呼ぶこととは別問題です。遠藤は技術も然ることながら経験値で圧倒しており、周囲からリスペクトされるキャリアを有しています。似たタイプは憲剛でしょう。また、呼ばれていない選手であれば、中村俊輔や森崎和幸などが該当します。

 ただ、ザックは憲剛を守備的MFではなく、一列前のトップ下で起用し続けています。そして遠藤のポジションは高橋が担っています。高橋も良い選手ですが、「預けどころ」としての安心感を与える存在にはなり切れていません。若過ぎると思います。ザックが名指しで期待を示す柴崎岳は呼ばれませんでした。彼は高橋以上に若いですが、自己主張できそうな選手であることはプラスです。

 遠藤の良き相棒である長谷部にも触れておきます。細貝もそうですが、所属クラブではサイドで出場する機会が増えています。代表の定位置である守備的MFとしての試合勘は不安ですが、ポジティブに解釈するならプレーの幅は広がることでしょう。例えば、長谷部が右ウイング(サイドハーフ)として出場した場合。細貝投入で守備を固めて、長谷部を押し出すという形です。FWの選手よりゴールの匂いはしませんが、よりMF的な振る舞いでチャンスを作れそうです。

 今回はここまで。次はFW編「どうして待望論が強いアタッカーは外れたのか」に続きます。

Writer. Monokakiya Smile.

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