発達障害を知っていますか?毎年4月2日は『世界自閉症啓発デー』

  by 池波千聖  Tags :  

「発達障害」といえば、昨年7月アスペルガー症候群を患った被告について「社会に受け皿がないため求刑よりも重い懲役20年」とした大阪地裁の判決が問題視された事が、多くの方の記憶に新しいのではないでしょうか。
大阪高裁が今年2月26日に同判決を破棄し、求刑を2年下回る懲役14年としました。
この裁判は裁判員裁判であり、発達障害(者)への無理解や偏見によって不当に重い結論を導いてしまったのではないかと言われています。

そんな、障害者本人とその家族にとって複雑な思いを強いられた夏と冬を越し、来る4月2日に『世界自閉症啓発デー』イベントとして、東京タワーのブルーライトアップが行われます。

『世界自閉症啓発デー(World Autism Awareness Day)』とは、国連総会において決議された、全世界の人々に自閉症を理解してもらうための取り組みです。
日本においても実行委員会が組織され、発達障害について広く啓発する活動を行っており、毎年4月2日〜8日を『発達障害啓発週間』として世界中で様々なイベントが開催されます。

『自閉症』を含む『発達障害』は、“コミュニケーション能力の障害”や“興味の偏り・こだわり”という特徴から、先天性や乳幼児期の要因による脳機能障害であることが理解されにくい障害です。
発見から70年経っているにもかかわらず未だに、虐待や過保護等の家庭環境が原因であると誤解されていることが多く、障害者家族の苦しみの原因となっています。
自閉症の人達は、“知っていることや分かっていることの、自分と他人の違い”を理解することが苦手ですが、“自分自身が知っていることや分かっていること”に対しては、とても正確で正直です。
そんな特徴が、一般的な常識を持った人とは衝突してしまいがちかもしれませんが、「癒しや希望など」の象徴として青色に染まる東京タワーから、“自分に正直、物事に正直”な存在と共に生きる社会を思い描いてみませんか。

世界自閉症啓発デー公式サイト
http://www.worldautismawarenessday.jp/htdocs/

ネコ型人間なアダルト女子。 気が付けばリンゴまみれ。 過敏性腸症候群&食道裂孔ヘルニア。 ライター 兼 イラストレーター。 『ルミナリエ』輝く街に在住。

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