知りませんでした・・・・。レーザー照射から垣間見る人民解放軍とは?

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イラスト:take

最近近隣諸国が物騒ですよね・・。と思えば今度は宇宙からとか。空からやってくるのは、雨や雪やミサイルだけではないようで。

政権交代前から、隣国の脅威が気になるところですが、この記事を書いてる時は北朝鮮3度目の核実験を示唆する地震を観測したとメディアが報じ、政府会見をしていた時期。情報の新鮮さと話題性から、ロシアの隕石落下地点は、実は核施設が近いなどとか、そういったものを取り上げるべきですが、あえてそこは少し前の中国の軍事行動から、国際的な軍事潮流として目が離せない共産圏国家の軍事とはどういうものなのか、つまりは中でも中国の軍事事情に焦点を当てようと一考。
最初に、私が参考にした海上自衛隊学校のホームページに、非常に興味深いコラムが記載されていますので、それを踏まえた上での隣国のことを考察してみましょう。

参考:防衛駐在官の見た中国
(その11)-中国共産党と人民解放軍-
http://www.mod.go.jp/msdf/navcol/SSG/topics-column/col-025.html
中国の軍といえば、自民解放軍ですが日本においてその軍部と政府、つまりは中国共産党との関係は、実際それほど詳しく知られていないというのが現状ではないでしょうか?身近な共産圏であり大国として現存しているのにもかからわず、案外内情は私自身もよく知りませんでした。

まず現状として軍と政府の関係といえば、よく言われるシビリアン・コントロールが挙げられますが、この意味は日本語では”文民統制”という意味であり、たまに見かける評論家の意見などでは、この文民統制がキチンと機能していないのではないか?との意見もあるようです。文民統制とは、政治が軍を統治に置く仕組みのことで、正確にいえば民主主義国における軍事に対する政治優先を指し、その統制は民主主義的であるということになります。

共産主義というのは、中国におけることで言えば国民の財産の一部、または全部を共同所有すること、つまりは中国共産党一党独裁主義のなかで全国人民代表大会(全人代)での立法によってインフラや不動産が国家所有として機能してる社会です。中国には権力という背景がないと不動産個人所有は通常ありえないんですね。このあたり、不動産価値が資産じゃ無ければ、お金にだけ目がいくのもちょっと納得?この全人代の役割から共産国と対峙するのは民主主義のように感じますが、現在の中国はある程度の個人資産家や企業からの人材が入党できる資本主義国家のシステムを一部取り入れた、あくまでも現存する巨大共産圏といえますね。

そこでこの政治と軍の関係ですが、先のレーザー照射など国際情勢から見れば、国家同士の衝突に発展しかねない行動と、何度か発言を変えて矛先を日本などに向けてくる姿勢から、中国の政治と軍は文民統制、言い換えれば政治統制は機能していないかのようです。ところがこうした行動は古くはまだ中華人民共和国建国以前の中国国民党との微妙な関係と、日中戦争期には仲間とも敵ともつかない国民党から敗退し、戦争後再度対立した内戦後に元々ソビエト留学生を多く抱えた共産党が中国を統治した経緯から、現在の中国は武力による統治が歴史上繰り返された国でもあることを示している、つまりそういった経緯であれば、まず武力をもって先制攻撃のような軍事戦略というのは、あながち突拍子なことではないような感じがします。

これはまるで日本のかつての戦国時代のようですね。このように政治と軍は切っても切れない、というよりも権力とは銃による統治であるという思想が背景があることから、既にガッチリとスクラムを組まれたガチガチのシステムなんですね。

イラスト:take

つまり中国における国際社会における交渉とは、今でも武力の優位性が勝るという点では、かつての旧ソビエトやアメリカの国家戦略にも似た国家と言えなくもありません。その背景ならば、シビリアン・コントロールはどうした?ということになりますが、これは上記のコラムを読むと、ちょっと変わった主従関係であると見て取れるのですね。

党の軍隊である人民解放軍ですが、それは国防軍とはちょっと違う意味を持っています。中国の憲法には、”中華人民共和国の武力力量、すなわち人民解放軍や武装警察、民兵は人民に属する”(憲法第29条)とあり、国防法においてはそれらは中国共産党の領導という非常に強い権限において、”武力力量内にある共産党組織は共産党の規則に従って行動する”とあるので、中国共産党最高領導機関である国家の中央軍事委員会は、強力な人民解放軍への指揮権を持っていることは明白です。

しかしながら力量内にある共産党組織とあるように、中央軍事委員会の構成員が人民解放軍に含まれているのが特徴的で、しかも中国共産党中央委員会という最高権力下にありながら、最高軍事領導機関であるという表裏一体の側面があります。こう考えると軍だけが独自に判断して行動するというのは、構造からありえない状態なんですね。

レーザー照射における中国スポークスでは、戸惑いともとれるような質疑応答はどこか不自然に見えましたが、日本の一部で「軍の暴走なのでは?」と憶測が飛び交うのも納得です。そもそも組織的にマスコミやメディアと歩調など合わせる必要など無いに等しいわけですから。
元中国日本国大使館防衛駐在官の山本勝也氏によれば、人民解放軍の複数の将官からは「人民解放軍はシビリアン・コントロールではなく、パーティー・コントロールである」と幾度となく聞いたことがあるそうです。
これはつまり前述の表裏一体の側面を考慮すると、なんとなく将官の発言は理解できますね。つまり共産党から見た軍のあり方と統制の見方、軍から見た主従関係とは少し違っているというわけです。ここを山本勝也氏は中国国民が思っている人民解放軍と、「人民解放軍の軍人が見ている党と軍との関係は別の絵柄」であると語ってますね。

詳しくその関係説明していきますと、中国共産党中央における人民解放軍とは完全なシビリアン・コントロール下にあります。この関係は中央から見れば非常に厳格です。この場合中央は主体であり、人民解放軍は統制する対象として存在します。それは制度的であり中央軍事委員会という最高権力の主席は共産党総書記であり、副主席その他は党中央の肩書きそのままですから、まさにトップダウンの流れで人民解放軍を指揮する関係になります。軍関係者が党中央から見れば一階級下に位置していますから、中央軍事員会と共産党中央が表裏一体なら、シビリアンの党員が軍の上層部とういうことになります。

中国の軍隊は通常の”国防軍”と少し立場が異なっていて、歴史では中華民国政府と中国共産党との内戦後、日本軍人捕虜などが航空機整備に関わるなどして、1947年に人民解放軍と名乗り、政党政治の対立の戦争という経緯もあってか、軍の組織に海軍、艦隊、師団、中隊レベルまで、規模に応じた党組織が組み込まれ、各部隊にある党委員会などは部隊やその機関の強力な意思決定を決める立場にあります。ある種政治家が軍人でもあるという側面があるんですね。

話が前後しますが、中央委員とは共産党全国代表大会で選出されますから、相当強力な権利を持っていることになります。これは、作戦指揮官と政治委員との連携、人事にまで至ります。これはまさに政治将校が絶対的という感じですね。こういう構図であると、意思決定に関する最高権限は共産党幹部の配下ということになりますから、例えば士官のプライドが関係しているかも・・とか軍の暴走が問題だ・・という推測は、ちょっと入り込む余地がないようです。

最高権限をもつ中央配下の軍であれば、当然軍の作戦総指揮や戦略などは、軍が中央を仰ぐと考えるのが普通です。ところが駐在防衛駐在官コラムにもあるように、政治と軍は「主体」「客体」の関係が、中央と軍で微妙に異なるのは、この政治家がいわば軍人として軍隊に深く組み込まれてますから、この場合の軍は主体そのもの。つまり軍からみた共産党は中央と軍が、ある程度は、ほぼ同じ立場にあると、軍からは見えているということです。これがシビリアン・コントロールというよりもパーティー・コントロールと言える根拠みたいです。人民解放軍は中央委員会に影響を与えることが可能なんですねぇ。

つまり人民解放軍の将兵は、自分たちも共産党構成員であると自覚していると思って差し支えないといえるので、四川省大地震のとき、軍がすぐには介入せず、後から後日時間が立ってからやってきたことに、主席が怒って「党に従え!」といったのは、傍から見ると軍の独走ができるように見えますが、構図からすると軍の言い分は党構成委員の主張もあるという見方もできるということです。それにより人道的なことが後回しはどうかとも思いますが。つまり、中央軍事委員会主席と国家主席は同一ですから、自分の上司が国家そのものと言える構図なので、他の中国共産党中央指導者とか、地方組織とか眼中にないワケです。

部隊の政治将校の役割は、まさに共産党そのもので、マルクス・レーニン主義、毛沢東思想、鄧小平理論、江沢民の三つの代表論、主席の科学的発展観(改革開放路線は今後共継続すると予想して)に基づく将兵に対する生活指導や士気の維持・高揚等、自衛隊でいうところの国防軍事訓育、部隊周辺の一般市民への広報などで、徹底した共産党教育の延長に軍隊がいます。つまり人民解放軍は独立性を兼ね備えた部隊ではなく、完全に共産党党員が掌握する”共産党”軍隊ということです。

考えてみれば、日本では野党が政権交代で入れ替わることは有り得ても、中国は共産党一党支配です。共産教育自体がどんなものか、私たちはほとんど知らないですし。

軍が暴走や独自性を発揮できるという土壌という観点はもとより、主体が2つあるように軍が考えることが、結果として他の一般党員には理解できないんです。地方や世論に左右されるどころか他国世論に関心すら持ってないのは、影響を受ける相手は共産党幹部という点で、既に当たり前といえばそうかもしれませんね。

共産党中央の考える戦略に則って軍事行動を粛々とする軍人、そこにメンツとかプライドとかそういうメンタルはむしろ排除されてるはずです。

国家の組織も党員構成から、すべてが私たち日本とはかけ離れた世界で、彼らの利権と私たちの考える国際社会を同じ土俵に引き上げるというのは、私たちの商業絡みで利権を争って隣国を労働として利用している限り、かなり困難だと見て取れます。そこは領有権だけを見て”非常識”であると判断するのも、少し視点がずれているかもしれません。それは国家としての戦略、さすがに毎年のように国家代表が入れ替わる国とでは、入れ込み方が半端ないんでしょうか?

 

 

 

 

 

 

会社員やってましたが、自宅にてIDSネットワークを組むことにしたので自宅ワーカーに転じました。ブログ記事(1記事5000字で10記事程度)の”仕事”として2004年から単発的にやってましたが、腰を据えて力試しにやってみようかとエントリーしてみました。テーマなくても自由に書けでもなんでもやります。趣味はスパマーの実態調査です。

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