宇宙の不思議セレクション:水星編

  by Kouhei  Tags :  

もうクリスマスですね。皆さんクリスマスの予定はもう立ててますか?
私自身は仕事柄休むも働くもある程度自由なので、残してる仕事を全部片づけちゃおうかなと考えています。

別にリア充ナントカしろなんて思っていませんよ。うん、思ってない、うん。

…前置きが少々長くなってしまいました。

今回から少々宇宙のお話をさせて頂こうかなと思っています。
宇宙はロマンに満ち溢れていますよね。ビッグバン、系外惑星、大規模構造と超空洞、超新星やブラックホールに重力波…聞くだけでワクワクしてきませんか?

第1回目は、あまり目立たない水星に関するお話。一発目から水星かいな、と突っ込まれそうですが、地味で目立たなくっても、意外と面白い惑星ですので、普段あまり宇宙に興味が無い方もこれを機に宇宙に対して興味を持っていただけるようになればこれほどの喜びはありません。

プッシュしていますが、別に水星から営業を頼まれたわけではありませんので…

 

「あ、水星」「×子、それ違う。月や」

太陽系内で一番内側を回る惑星、水星。公転周期(太陽を一周する周期)は88日、今現在はもっとも小さい惑星で、惑星の表面は思春期の運動部員を思わせるほどのニキビもといクレーターに覆われ、一見した所月と見間違えるほど。いや、むしろ月がパクった?と言われても仕方ないかも(月は月で表と裏で表情が違います)

あまり地形にもこれといった特徴がないためか、1970年代に探査機マリナーが送り込まれてから約30年の間、探査機による探査が行われることはありませんでした。そのため、水星に関する事はあまりわからず、探査機による地表の撮影も水星の半分程度しか撮影されませんでした。

そして21世紀、太陽系の中であまり馴染めず、すっかり忘れ去られたかと思われた水星ですが、2008年に新たな探査機が送り込まれます。そう、メッセンジャーです。

 

メッセンジャーってすごいんですよ

探査機に写真を撮られまくっている超売れっ子の火星に対して、地味な感じが否めない水星。しかし、メッセンジャーの活躍により様々な発見がされてきました。

まずマリナーで撮影しきれなかった残りの地表面の撮影に成功し、色々と不思議な地形も発見されています。皆さんご存じ夢の国の某マスコットキャラに似たクレーターが発見された事が一時ニュースになりましたが、知っている人は結構居るかもしれませんね。

他にも水星の火山活動に関する情報(まだ調査中ですが)や、ごく最近では北極にあるクレーターの永久影(日差しが当たらない場所)に太陽の氷がある事を突き止めました。
地球からの観察で、氷がある可能性は示唆されていましたが、それが証明されたのは大きな偉業だと、個人的に思っています。水星の水で作った泡盛の水割り飲んでみたい!

ちなみに水星の表面温度は最高で400度越えです。猛暑日でもウンザリする暑さですから、いくら湿気がないとはいえ想像できませんね。

まだまだ活躍中のメッセンジャーですが、次はどんな発見をしてくれるんでしょうか?今後に期待です。

 

その他水星についてわかっていること

水星の中心核は金属で出来ており、それにより僅かながら磁場を持っています。磁場は、地球の場合だと宇宙空間から常に飛来し、生物に悪影響を与えると言われている宇宙線や放射線から守ってくれる役割を持つ、見えないけれどすごい奴です。磁気圏という形でシェルターみたいに地球を包み込んでいます。
地球上で生物が生きていけるのも、磁場がそれに一役買っているからなんですね。

また、その金属核の大きさはおよそ4割。地球でもおよそ2割程度ですので、水星の大きさと割合を考えたらかなり巨大ですよね。何でも近年地球からの観測で核が液状である可能性も生まれてきました。
見かけ上は既に”死んでいる”様に見える水星ですが、もしかしたら中は熱い魂を宿しているのかもしれません。

 

水星はロマンあふれる第一惑星

金属核が惑星大きさに比例してかなりの割合を占めるという謎が未だに残る水星。原始惑星とぶつかったのが原因という説、蒸発したからという説まで、様々な仮説が立てられています。ただ、現在もまだ決着はついていません。

また、他にも過去の火山活動についてもわかっていませんし、表面に所々見られる明るい筋のような物のについてもわかっていません。
これらは、メッセンジャーによって何らかのヒントを得られるかもしれませんし、今後送り込まれる探査機によって明らかになるかもしれません。

30年以上積極的に探査されることの無かった水星ですが、謎の解明はまだまだこれから。水星探査の歴史はまだまだこれからと言ってもいいでしょう。

 

少々マニアックな水星でした

「なんで水星なん?」との声が聞こえてきそうですが、ごめんなさい。水星、火星の次くらいに好きなんです。

ですが、宇宙全体から見れば水星なんて大海に沈んだ一本の釣り針みたいに小さな存在です。
ですがその小さな釣り針を調べていくと色々な事がわかってくるのが宇宙のおもしろさでしょうね。
宇宙を知ることは、上手くパズルのピースがはまった時の快感に似ていると思います。

一発目から水星と、マニアックな物を取り上げました。
次回は、ブラックホールや中性子星辺りを書かせていただこうと思っています。

一般人に毛が生えた程度の知識しか有りませんが、是非リクエストなどありましたらお待ちしています。
「こういう材料でおすすめのレシピ教えて!」という、宇宙関係ないリクエストも大歓迎です。お待ちしています。

 

もし夜空を見上げるときに、宇宙に思いを馳せたなら、水星のことも思い出してあげて下さいね!

元アパレル業界勤務の猫背ライターです。好きなファイアーエムブレムは封印と烈火、桃だけで7日は過ごせるモモラー。素材リンク集とブログを運営。主にブログで書いた記事を寄稿させていただいてます。

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