10人に1人が同性愛者である

  by アゲジョ  Tags :  

機密性が高いため、正確な人数まではわかっていませんが一般的に

 

-10人に1人が同性愛者である-

 

この統計については、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

身近な方にいれば、思いのほか少ないと感じる方もいるかも知れませんし、その反面、非常に多いと感じる方もいらっしゃるかも知れません。個人の中の常識によって左右されるので、この認識は人によって大きく異なるものかも知れません。

もう5年以上前の統計になりますが、2007年にポータルサイト運営会社パジェンタのアンケート結果を元に日系ビジネスが発表した日本の同性愛者は274万人で、20~59歳で約4%(同社のプレスリリースでは7%~10%)という結果になったそうです。それを元に消費ベースの市場規模を算出すると6兆6000億円となり、国内酒類の市場規模が6兆円と言われており、その巨大さが伺い知れます。ちなみ欧米では既に「LGBT市場」として広く認知されています。米国では多様性との 意味を込めて「レインボー市場」とも呼ばれています。「LGBT」はそれぞれ、レズビアン:lesbian、ゲイ:gay、バイセクシャル:bisexuality、トランスジェンダー:transgenderの頭文字です。正確な統計こそないものの、米国では全人口の約5~15%を占めるとされています。

 

■日本における性事情

信じられないかも知れませんが、明治時代に本格的にキリスト教文化が入ってくるまで、日本は性において非常に寛容な国でした。織田信長、上杉謙信、武田信玄の少年愛が知られており、戦国時代、戦場には男性ばかりですから、現代的に言えば上司への忠誠の証として肉体関係を持つことは半ば常識的に行われていました。反面、豊臣秀吉は無類の女好きとして知られ、当時は変わり者として見られていたようです。同性愛が発展した一因として、まず「女犯」を禁忌とした寺院で僧侶が稚児と関係を持つことが盛んになり、そこから貴族や武士達の間でも「衆道」が行われるようになりました。武士達の間では、「女犯」をせず「衆道」一筋のほうが武士として高貴であるとまで言われていました。やがて江戸時代になると、「若衆文化」が台頭し、男色は町人たちの間でも大流行します。そういった事情のほかに、徐々に改善されていきましたが、江戸時代初期から中期にかけて、参勤交代の武士や出稼ぎ労働者が数多く居住していたため、男女の人口比率が3:1ほどだったことも影響しているのかも知れません。

 

■過去のビジネスモデル

冒頭で触れたポータルサイト会社は、すでに閉鎖されてしまっているため詳細はわかりませんが、2006年に「Catalo-g(語ログ)」というmixiなどの会員制SNSをベースにしたものを運営を予定していたようです。ビジネスモデルとしては、サイト内でのマーケティングや企業広告の掲載を行い収益を得ていくことを検討していたようです。セグメントされた層に対するアプローチであり、海外では多くの成功例もあるため、実現すれば世の中が少し変わっていたかも知れません。

個人のセクシャルティに関係することなので、ここで多くに触れることは難しいのですが、ビジネスという観点で捉えると、当然ポジティブな要因と、ネガティブな要因があります。それは、ゲイパレードやリブ運動を取ってもコミュニティ内に確実な温度差が存在することに加え、悪い意味での政治介入もあり、活動として2012年現在は大幅な縮小傾向にあり、当然そこに向けたアプローチであれば多くのネガティブ要因も含めて対応していかなくてはなりません。

しかしながら、「時代は確実に流れ、そして進んでゆく」かつて宗教上の否定的感情もありに多くの偏見が存在したアメリカでも、あそこまで変わっていったのですから日本の歴史的背景を踏まえれば、もっと自由な国へと変貌を遂げていくはずです。