【風俗店火災】裏社会ライター・丸野裕行が警告!“風俗店は意外に危険な場所”なんです!

  by 丸野裕行  Tags :  

さいたま市大宮の風俗店で起こった火災で、風俗嬢、客を含めて男女4人が死亡したニュースがワイドショーを騒がせている。
現在、女性1人が重体で治療中ということだが、どうも避難経路に不備があったとして報道されている。

取材のために風俗店を年間5回以上訪問し、実際に働いてみた経験のある裏社会ライターであるこの私が断言しよう。
「風俗店は命を落とす意外に危険なスポット」だということだ。

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<大宮風俗店火災
南側非常口が激しく損傷 逃げ遅れたか>

男女4人が死亡したさいたま市大宮区の風俗店火災で、店舗南側の燃え方が激しかったことが18日、市消防局への取材で分かった。店舗(3階建て)の出入り口は北側に客用、南側に非常用があったといい、ともに屋内の階段で1階につながっていた。特に激しく損傷していたのは2、3階部分の南側で、埼玉県警はこれが逃げ遅れにつながった可能性もあるとみて調べる。県警と市消防局は同日、合同で現場検証を行い、出火原因などを調べている。

市消防局によると、火災はさいたま市大宮区宮町4の風俗店「Kawaii大宮」で17日午後2時ごろに発生し、鉄筋コンクリート3階建て店舗(約170平方メートル)を全焼。同店は1、2階に個室が5部屋ずつ、3階に客の待合室と女性従業員の休憩室があった。

 店の屋内階段は南北に2カ所あったが、同店のビルに昨年2月まで入居していた別の風俗店で働いていた女性によると、各階の南側に非常口があり、南側の階段につながっていたという。市消防局によると、「煙が充満して逃げられない」との119番が相次いでおり、逃げ遅れにつながった可能性がある。

 火災では、病院に搬送された40~50代くらいの男性1人と20代くらいの女性2人が死亡。3階の焼け跡から性別不明の1人の遺体が見つかり、県警が身元確認を進めている。他に女性1人が重体、男女7人が軽傷。

 消防は17日、建物の延べ面積を約195平方メートルから約170平方メートルに訂正した。

(毎日新聞2017年12月18日より引用)
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女の子を目の前にして、自分の欲求に身を任せている場合ではない
楽しんでいる間も、絶対に気を抜かないことが、自分の身を守ることに繋がる。

おかしな臭い、音、スタッフのざわめきなど、お酒を飲んでいたりしても、時折気を配るべきだ。

同様の火災事故が16年前にも起こっている。
それが、歌舞伎町ビル火災である。
2001年(平成13年)9月1日、東京都新宿区歌舞伎町にある雑居ビル・明星56ビルで起きた火災のことだ。なんと44名もの男女が死亡し、日本で起こった火災事故としては戦後5番目の被害になった。日本を代表する一大歓楽街にあるビル内で、多くの死傷者を出した原因は、避難通路の確保が不十分だったこと。

同じようなビル火災が起こってしまったことは、本当に痛ましいことである。

ではなぜ、風俗店などが入店しているテナントビルでは多くの死傷者を出してしまうのか、ポイントは4つだ。

まず、風俗店は古いビルに入店していることが多い

ここで、売買やテナント賃貸のことに詳しい不動産業界に精通する大川貴仁氏(大阪府堺市にある不動産会社『大川商事株式会社』代表)にお話を伺ってみた。

大川氏「そうですね。風俗店や飲み屋が入店している建物は、比較的家賃が安い奥まった古いビルが多くて、元々は人気がない物件が多い。そのビルのオーナーも人気がないがために、女の子を扱うお店を入店させる。と、それは業種が限られる結果に至るというわけです」

風俗店であれば、やはり次に入店してくるのは風俗店。それがずっと続く。最後には、体力のある(※お金を持っている)お店のグループがそのビル自体を買い取ってしまうという寸法だ。

大川氏「こういう建物は、元々赤線があった場所にあったりすることが多いんですが、中に入るとリフォームをし倒して、まぁキレイなお店です。でも、水道管やガス管、電気の配線などは古いまま。いつ、爆発してもおかしくない時限爆弾みたいなものです」 

頻発するガス器具や電気湯沸かし器などの故障

風俗店というのは、客の体を洗ったり、一緒に湯船につかったりと、風俗店のガス器具は24時間体制で働き続けていることが多い。日の出から深夜まで使用。深夜からは、プレイルーム内の清掃が行われるからだ。一般家庭であれば、10年近く保つガス器具も馬車馬のように働かせ続ければ、突然の故障も多くなるだろう。

実際に、私も取材で風俗店にバイトで潜入取材をしていたときに、業務用ガス器具の故障に何度も出くわした

「お湯が出ない」との女の子からのフロントへの電話があり、緊急で隣室へと非難させるのだが、一室が稼働しないと損害が大きい。また、待機している女の子が機嫌を損ね、店を辞めてしまうこともあるのだ。

避難経路の確保の不十分さ

何店舗も風俗店の入店が続くと、時代に合わせてコンセプトの違うお店も現れる。そこで起こってしまうのが、ムリな改築を重ねてしまうことだ。

大川氏「それはあるでしょうね。改築しているときに電気配線を損傷したりすれば、これは大事故につながる。その時にはわからなくても、時間が経つにつれ、表面化してくるものなんですよね」

ここでひとつ。消防局が行う消防検査も避難経路が数センチ狭いなどと大それたものではない。
「ここにこの荷物を置いてはいけません」とか「ガス器具などに使用期限が近づいていないかどうか」とかその程度ものだ。彼らも責任を回避するために行っているということは明白だし、法的な立ち入り検査ではあるが、彼らも警察ではないので強制力はないという。

潜入取材中に消防検査もあったが、前日には荷物はどこかへ運び、検査が終わればまた同じ場所に戻すなど、その都度日常的に行われていた。イベント時などは、景品をすぐに客に渡せる場所に置いておかなければならないし、客が大勢訪れるのに、いちいち取りに行ってられない。

それに、通称・テンパク(※自宅に帰らず、お店に寝泊りすること)する女の子の荷物や水などの生活用品なども通路に置かれる。

その上、プレイに使う大量のタオルが当然のように放置される。もちろん使用後のタオルも袋に入れられ、次の日の早朝まで山積みだ。避難経路を通って逃げろという方が無理だろう。

恨みを買っている場合は放火もありうる

数十年前に起こった神戸のテレクラ放火などもあるが、風俗業界というのは人気の他グループ店への敵対心が強い。それはそれは、露骨なものだ。

それだけではない。風俗店経営というのは、高給をもらえるので、体力勝負&上下関係重視&実力成果主義の超体育会系。だから、パワハラやいじめは当たり前。業務とは一切関係ない、先輩からの理不尽な要求にも応じなければならない。退職した元従業員から恨みを買うこともある。

実は、前述の新宿歌舞伎町ビル火災も放火とみられている。まだ未確定だそうだが、正直放火事件は繁華街の中では、真犯人の特定は難しい。店舗が入り組んだ歓楽街は死角が多いし、警察が核心に近づいた場合に思いもよらない犯人が自首することもあるからだ。

これ以上は話せないが、恐ろしく根深い火災事故なのではないか、私はそう思っている。

取材協力/大川貴仁(大川商事株式会社・代表取締役、不動産投資アドバイザー)

(C)写真AC

丸野裕行

丸野裕行(まるのひろゆき) 1976年京都生まれ。 小説家、脚本家、フリーライター、映画プロデューサー、株式会社オトコノアジト代表取締役。作家として様々な書籍や雑誌に寄稿。発禁処分の著書『木屋町DARUMA』を遠藤憲一主演で映画化。『初めての不動産投資マガジン』などのポータルサイト編集長、文化人タレントとして『ダラケ』『サンデージャポン』『EXD44』『じっくり聞いタロウ』などのテレビ・ラジオなどで活動。役所広司×松坂桃李主演の映画『孤狼の血』公式オピニオン。地元京都のコラム掲載誌『京都夜本』配布中! 次回作に「童貞保護区域指定01号」「ブンヤ・鰯」「カシジョ」「純喫茶関東刑務所前」がある。

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