【ニュージーランド南島・その2】野生動物はやっぱりかわいい! あと大自然

  by midorinissato  Tags :  

日本と季節が真逆の南半球ニュージーランド。
冬のはじまりの6月頭に、”ニュージーランドのエディンバラ”と呼ばれる『ダニーデン』を中心にサウスランド、ワイタキ地方を巡りました。

本記事では、見に行くことができる野生動物と自然をご紹介します。

その他記事はこちら。
【ニュージーランド南島・その1】地元で愛される食のあれこれ

●もくじ●
【1】まずは、服装の話
【2】ニュージーランドと言えば?
【3】レンタカーで回ろう!カトリンズコースト
【4】街の近くでペンギンに会える!リトルブルーペンギンコロニーinオアマル
【5】無数の石の球体が並ぶ海岸とは?
【6】エルムワイルドライフツアーでニュージーランドにしかいない○○に出会う!

【1】まずは、服装の話

冬のはじまりとは言え、すでに最低気温は5度くらい。
夏のはじまりの日本で準備をする際に、一体なにを着ていけば良いのか悩みました。

野生の動植物を見に、海や森に入るにはこのくらいの装備があると良いと思います。
特に海沿いを歩く場合は風が吹くと、体感温度がかなり下がるので服は多めに持っていって損は無いと思います。

【2】ニュージーランドと言えば?

そう、羊。
野性動物ではありませんが、とにかくたくさんいます。

白い岩がたくさんあるなと思ったら、羊。
野生動物を見に出かける途中で必ず目にすることになるのが彼ら、羊。

こんなにたくさんの羊に見つめられたのは初めてです。
時に、放し飼いの羊が柵を越えて、道に出て来てしまうことも。

【動画】NZ 道路に出てくる羊(YouTube)
https://youtu.be/q7fagaWK-84


羊が飛び出して来やすい場所には、こんな羊飛び出し注意の看板もあります。

羊以外にも、牛や食肉用の鹿の放し飼いも見かけました。

眺めのいい所だけど、牛がいる。

【3】レンタカーで回ろう!カトリンズコースト

カトリンズコーストは、ダニーデンの中心街から車で2時間ほど走ったエリア。

特に入場料などはかからないので、国際免許を持ってレンタカーでドライブするのが良さそう。
ちなみに、ニュージーランドでも車は日本と同じ右ハンドルで左通行です。

このあたりは、ニュージーランドの南島の南、海の先には南極大陸。

吹きすさぶ風が寒いのもうなずけます。

ナゲットポイント

岸壁の先に灯台のある『ナゲットポイント』に向かいます。

車を降りて、ズンズン歩いた先に灯台が見えてきました。

灯台のその先に見えるのが、“ナゲット”と呼ばれる岩。
その岩の手前の岩場に野生のオットセイがいるとの事で双眼鏡で観察。

かなり距離が離れているので、言われてみれば確かにいる!というくらいですが、それでも初めて見る野生のオットセイに興奮しました。
ガイドの方は肉眼で「あの辺りにいるぞ!」と言っていましたが、探し慣れていない人には見つけられない距離だと思います。ここはちょっと難易度が高い!

カンニバルベイ

次に向かったのが『カンニバルベイ』。

なんとこの“カンニバル”は、カニバリズムの”カニバル”である。
かつてこの土地にいたマオリの一族は、戦いで負かせた相手の一族の長の心臓を食べる事でさらなる力を得ると考えていたところから『カンニバルベイ』と名付けられたそう。
この話だけで、もうすでに胸が高まります!

ここのビーチでは野生のアシカを見る事が出来る!

…はずが、いない!

「こんなにいないのは珍しい!」

ここでは、アシカが歩いた痕跡だけを観察しました。
自然のものなので、こんなこともあります。

あと、海岸にたくさん落ちていた昆布が美味しかったです。
ニュージーランドの人はほとんど食べないそうですが、『ウマミモンスター』という昆布の旨味成分が入ったクラフトビールはあるそうです。

化石の森

『キュリオベイ』の一角に『化石の森』と呼ばれるエリアがあります。

遠くから眺めると、ただの岩場に見えますが…

1万7千年前にはこのように森があり、今ではそのすべてが化石になっている。

足下に広がる樹木の化石!
こんな大きな化石を間近に見たのは初めてでした。

木っぽく見えるけれど、触ると確かに石で、ひんやりしています。
ちなみに、この近辺にある公衆トイレ。

見た瞬間思わず「ワオ!」と声を上げてしまいましたが、中はとてもクリーンなトイレでした。
ここに限らず、無料のきれいな公衆トイレがそこかしこにあるので安心です。

マクリーン滝

ニュージーランドの自然のスポットには入口にこのような看板があり、歩いてどのくらいかかるかがわかるので便利です。

歩けども歩けども着かない!ということや、歩いているうちに夜になってしまった!なんて心配も未然に防げます。

マクリーン滝は、滝までの道のりも楽しいです。

恐竜図鑑の背景に描かれているような、大きなシダ植物や木々の間を歩きます。

見た事の無い植物を観察しながら歩くのがとても楽しい!

このベリーは…「食べられません!」とのことです。

ニュージーランドには、ここでしか見る事の出来ない固有の植物がたくさんあります。

このまだら模様の植物は、噛むとコショウに似た刺激がある『ホロピト』という名前のマオリハーブ(先住民のマオリがハーブとして使用していた植物)です。ところどころに生えていました。噛むと、少し後悔するレベルで辛いです。一度お試しあれ。

そして、こちらがマクリーン滝。

階段のように層になった岩場が特徴的です。
水の色が若干黄色がかっているのは、土のせいとのこと。

【動画】NZ マクリーン滝(YouTube)
https://youtu.be/dP46oHngl0M

今回カトリンズコーストエリアのガイドをしてくださった、フレンドリーな雰囲気のリンデルさん。

最近コテージをオープンしたそうですが、宿泊者以外にも今回のようなオプショナルツアーをおこなっているそうです。

【4】街の近くでペンギンに会える!リトルブルーペンギンコロニーinオアマル

オアマルの中心街から徒歩10分ほどの場所に『リトルブルーペンギンコロニー』はあります。
近くには、ペンギン飛び出し注意の看板も!

こちらの建物で入場料を払い、建物奥の観察エリアに行きます。

ペンギンが巣に戻ってくる夕暮れ時の入場料は一般席が30ドル、プレミアム席が45ドル。
もともとこの辺りに生息していた野生のリトルブルーペンギンの保護や研究の為に設立された施設なので、観光的な観点からするとややお高い印象もあるかもしれませんが、かわいいペンギンの姿を目にしたら、きっと納得出来ると思います。

これがペンギンの巣箱!

動物園では流氷のかたちの岩の上にいるので、てっきり岩の上に住んでいるのかと思っていましたが、自然の状態でも草むらや木の根元に住んでいるそうです。
写真左奥が一般席、ブルーの座席がプレミアム席で、一般席はペンギンまで距離が遠いのでプレミアム席がおすすめです。
ちなみに、園内は通常撮影禁止なので、ご注意ください。今回はワイタキ観光協会の特別な許可の元撮影させていただきました。

こちらが日没のタイミングで帰ってくるペンギンたちの様子。

【動画】NZ リトルブルーペンギンコロニー inオアマル(YouTube)
https://youtu.be/Fm9Ule0jSqY


リトルブルーペンギンは世界最小のペンギンで、他のペンギンに比べて前傾姿勢で歩くのが特徴。集団で行動しているので、何匹かまとまって帰ってきます。かわいい。

お次は、ペンギンが海から上がってくる様子です。
波に乗って、スーッと岩場に到着し、周囲を気にしながら上がってきます。自ら上がってすぐは、テカテカしているので魚っぽい。

【動画】NZ リトルブルーペンギンコロニー2 inオアマル(YouTube)
https://youtu.be/13AoX7yjy7g

とにかく、かわいい!
日によって多少の数の違いはあるそうですが、こちらでは必ずペンギンが帰ってくるのを観察出来るそうなので、絶対にペンギンをこの目で見たい!という方は是非訪れてみてください。

【5】無数の石の球体が並ぶ海岸とは?

夜明け前にやってきました。
そして、日の出とともに見えて来たのがこちら!

球体がゴロゴロ!
浜辺全体の様子はこちら。

【動画】NZ モエラキボルダーズ(YouTube)
https://youtu.be/lwmghVojpe8

石の球体のサイズはだいたい直径1m〜2mほど。
なんとも不思議なこの球体は、65万年前に形成された方解石の塊で周りの柔らかい砂が浸食されて出来たものだそうです。
割れている岩についた結晶。

生まれてくる途中のような球体も。

とてもフォトジェニック!

割れた球体から、まるで太陽が生まれたようにも見える。

いつまで見ていても飽きない不思議な場所。

ちなみに、こんな感じで写真を撮るのが人気らしいです。

撮影で行った時間は干潮で石が露出している状態でしたが、満ち潮で海から球体が出ている姿も面白そうです。
朝や午前中が比較的空いているそうですが、潮の満ち引きも考慮して行く時間を決めるのがおすすめです。

【6】エルムワイルドライフツアーでニュージーランドにしかいない○○に出会う!

ダニーデンの中心地からスッと伸びた『オタゴ半島』はたくさんの野生動物が生息しています。

エルムワイルドライフツアーのワゴンで、野生動物が生息しているエリアの手前まで移動。

移動中にも黒鳥など野生動物が。

車を降りてしばらく歩き、まずは、野生のオットセイを観察できるゾーンへ。

かなりたくさんのオットセイが!!

泳ぎの練習をする子供たちも。

【動画】NZ エルムワイルドライフツアー オットセイ2(YouTube)
https://youtu.be/-ubERtFSahg

動物園では見る事が出来ない、野生の暮らしを間近に見る事が出来ます。

次は、イエローアイドペンギンの生息地へ。

説明を受けて、敷地内に入ると…

いきなりいた!

【動画】エムルワイルドライフツアー イエローアイドペンギン(YouTube)
https://youtu.be/AFasQ6cN-74

こんなに近くで見る事が出来るのはかなりラッキーとのこと。
イエローアイドペンギンは、リトルブルーペンギンと違って単独で行動しています。

ペンギンの他にオットセイもいました。

海岸を歩いて、ペンギンの観察スポットに移動します。

崖を登っているペンギンは、この丘を越えた先に住んでいるそう。短い足なのに丘に向かってひょこひょこ歩いていました。

帰り道でもペンギンを間近で見る事が出来ました!

野生動物と自然、いかがでしたか?
今回私がメインで訪れたダニーデンとオアマルは、ニュージーランドへ行く日本人の中ではまだまだマイナーな地域ですが、とても魅力にあふれたエリアです。
是非ご自身の足と目でこの場所の魅力をたくさん発見してくださいね。

midorinissato

新里 碧(にっさと みどり) 取材漫画家/イラストレーター/アーティスト 得意分野は旅。芸大卒の元広告代理店アートディレクター。フットワークの軽さがウリで、知らなかった場所へ出向き、現地でたくさんの人に話を聞き、それを元に漫画や記事を書くことが得意です。あとよく食べます。

ウェブサイト: http://www.nissato.net/