性風俗業界×言論プラットホームの可能性

  by saitoman  Tags :  

社会は「社会的な弱者と強者の差が大きすぎる(バランスが崩れる)とうまくいかない」というのが一般的な理解だろう。

そして、社会のバランスは法律(国家権力の介入)と私人間の交渉という2つの手段により保たれている。

この2つの手段を有効化するには、社会的な弱者が社会的なパワーを得ることが必要である。

つまり、社会的なパワーを得ることで、初めて、法制化へのロビー活動や私人間の交渉を優位に進めることができるのだ。

現代における社会的弱者の問題の1つに「性風俗業界の問題」がある。

水嶋かおりんさんの『風俗で働いたら人生変わったwww』では、風俗嬢の実相が描かれている。

一言でいうと、風俗嬢の多くが「普通の女性」で、「普通の仕事(他の仕事と同じようにリスクはあるが)」をしているはずだが、法の不備や社会からの蔑視などがあり、必要以上に社会的に弱い立場に置かれているということだろう。

このような性風俗業界の置かれた状況を改善するには、水嶋さんのように現状の問題点などを明らかにしていくことや、団結することで、社会的なパワーを得ていくことが必要だろう。

既に多くの支援団体や研究者、業界関係者がこのような活動を行っているが、それは全国に30万人いるといわれる風俗嬢、その他性風俗関係者の一部であることも事実である。

そこで、提案したいのが、性風俗業界の言論プラットホームプランである。

言論プラットホームというとアゴラさんの活動が挙げられる。また障害者の方の投稿を掲載されているプラス・ハンディキャップさんの事例もある。提案したいのはまさに、性風俗業界版アゴラ、プラス・ハンディキャップなのである。

業界研究者から現場で働く方々まで、ルポやニュース、コラムなどを広く掲載し、業界は勿論、業界外の方にも見ていただくサイトができないだろうか。

どのように収益化するかなど、門外漢の私には不明な部分が大きいが、そのようなサイトがあれば、いち読者として是非拝見したいと考えている。※もうあるのならすいません。

プラン概要
サイト名:性風俗業界×言論プラットホーム「●●(仮)」
目的:性風俗業界の社会的パワー向上させることで「法制化」、「私人間の関係において影響力」などを向上させる。
社会的パワーを向上させる手段:性風俗業界関係者(風俗嬢、スタッフ、経営者(女優、男優、監督、お客さんなど含む?))のコンテンツ(ルポ、ニュース、コラムなど)を掲載するポータルサイトを開設する。
運営:業界の支援団体、業界著名人、研究者、企業などに協力いただき運営する。
※ポイント:編集部に権限があり、自由に投稿できるものではなく、投稿されたものを吟味することでサイトの質を担保する。
読者ターゲット:業界人だけでなく、業界外の方も含む

【写真:自主撮影】

新聞社勤務後、シンクタンク入社。フリーライターとして人文、経済、社会問題などのライティングに従事。 ご連絡はツイッターからお願いします。

Twitter: @saitomannnnn