【ゆる防災のススメ】 マンホールの蓋(私有地の)を開けろ!

こんにちは、きのやです。
震災時、困ることは何かと尋ねられたら、何を思い浮かべますか?
電気、ガス、水道が止まる。
食べ物がない。
携帯電話が使えない。
水が飲めない。
寝る場所がない。
そして…トイレが流れない!!!!!!!!!

ウンコをしてもトイレが流れないのです!!!!!!!!!!!!!

災害時、トイレの水が流れない

そんな時のために、防災強者はこういったものを用意していますよね。

■サンコー 防災用 簡易トイレ 排泄処理袋 凝固剤付

こういった便利な簡易トイレがあるなら、それで話は終了です。
ネコちゃんワンちゃんを買っている方は、ペット用のトイレ砂を人間様の排泄物の処理にも利用すれば良いでしょう。
ビニル袋に入れて排泄し、袋の口を縛ってしまえばそのままゴミ箱に捨てられます。

■常陸化工 固まる紙製猫砂 ファインブルー

しかし!
ほとんどの防災弱者はそんなものを準備していない!!!

マンホールの下はトイレ天国

上記のような防災強者グッズを持っている方は、持っていない方々を「排泄物臭い奴らめ」と上から目線で眺めながら、自分だけ快適にトイレを満喫して良いものでしょうか。
いや、良くない! 災害時であっても、皆が快適に暮らせるようにするべきだ!! と考える博愛主義者の防災家に覚えておいていただきたいのが、マンホールの下を通る下水道の存在。
各家庭のトイレは全部ここに繋がっているわけです。
マンホールを開ければ、もうそこはトイレのようなものです。
つまり、マンホールの蓋さえ開けてしまえば、皆でトイレ(下水道)を共有できるわけです。

マンホールトイレ、実はめっちゃ実用的

国土交通省 水管理・国土保全局 下水道部による「マンホールトイレ整備・運用のためのガイドライン(案) 」によれば、東日本大震災時に東松島市の避難所に整備されていたマンホールトイレは、臭さも感じられず好評だった模様です。
しかし、全国のマンホールトイレ設置数は 20,000 個程度しかなく、7,000 人に 1個程度の設置状態なんだとか…。
おいおい、7,000人で一個の便座を取り合う状況なんて勘弁してくれ!

お国の動きを待ってられない防災マニアは自分で設置!

更に言えば、東日本大震災時には、仮設トイレが避難所に行き渡るまで最低でも4日以上かかったと回答した地方公共団体は、全体の66%を占めていたとか。
その間は何千人、何万人もの人が、一斉に野糞、野ションを垂れるしかないわけです。どれだけ衛生環境が悪くなるか…季節によっては疫病の発生源にもなりかねません。
待ってられないから自分でなんとかしたい!というのであれば、マンホールトイレを自分で設置してしまいましょう。

し か し !!!!!
※※要注意!公道のマンホールを空けるのは違法です。絶対にあけないようにしてください!※※

東京都の下水道局総務部広報サービス課に電話して確認したところ、公道のマンホールは開けてはダメ!ということでした。
災害時は、各役所がマンホールトイレを設置するので…と仰っていました。
(っていうか、それが足りなさそうだから自分で設置したいって話なんですが)
なお、公道のマンホールは、内側からチェーンで開けられないようにロックされていることも多いようです。

しかし、逆に言えば、私有地にあるマンホールならOKということです。
つまり、自分の家の敷地内に下水道のマンホールがある場合は、マンホールトイレを設置できる、ということになります。
私有地がある!と言う方は、とりあえずマンホールの蓋を開けるために、こちらを購入しましょう!

■ベストツール もちあげ君 ML-001

テレレレッテレ~! もちあげくん~!

もちあげくんは、その名の通りマンホールの蓋を持ち上げるための道具です。
実際に持ち上げられるのか、試してみました。

お、開くぞ!
女性である私(171cm、体重57kg)が使用しても、かなり重めのコンクリ固めのマンホールの蓋がなんとか持ち上がります。
でも、ゴキブリとかネズミが出てきたら怖いので、これ以上は持ち上げません。
更に言えば、下水道の中にはガスが充満していて危険な場合もありますので、忍者タートルズに憧れていても絶対に開けて中に入らないように!(彼らはミュータントだから平気なのです。)

お金に余裕がある方は、このくらいのものを購入しておいても良いでしょう。

■【トイレ用品】災害用マンホールトイレ 洋式タイプテントMタイプ ◆ [VE100 PTAM]

でも…そんなお金ない…!という場合は、こんな感じで廃材を使い、緊急マンホールトイレを設置してはいかがでしょうか。

マンホールの蓋を開けたら、そのままだと下水にウッカリ落ちてしまう危険性は高いですから、足を踏み外して落ちないように、一工夫が必要です。
足場となる板をマンホールの穴の上に固定し、板と板の隙間から用を足すようにすれば、和式トイレ風のマンホールトイレとなりますね。
これに、百均で売っているブルーシートやロープ、その辺の廃材なんかを使って囲いを作って目隠しすれば完璧です。

この「もちあげ君」があれば、マンホールの蓋を持ち上げる他にも、金属で丈夫なので、崩れた瓦礫をどかす際や、暴漢に襲われた時に戦うのにも使えますし、非常に便利そうです。

「もちあげ君」(と私有地のマンホール)で、マンホールトイレを作ってご近所の方と共用すれば、トイレが繋ぐ人々の和、連帯感もより深まりますよね。
震災時に、清潔な環境を守ることができる素晴らしいマンホールトイレ。
トイレットペーパーの備蓄だけは欠かさないようにして下さいね!(あと私有地を購入できる財力も…)

※画像はAmazonより引用

きのや

普段は美容・ファッション・ガジェット、風俗等の記事を多く書いている、雑食系ライターです。 自衛本能より興味が勝ってトラブルに自ら顔を突っ込んでいってしまう猪突猛進型な性格なので、いつか死なないか心配です。