【通勤読書】41:恋は秘かに実らせるもの

<『恋は秘かに実らせるもの』 あさぎ龍>
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この本は、百合好きの友人に「社会人百合のおススメあるよ」と薦められて読みました。『桃子クロニクル』『恋は秘かに実らせるもの』『とりてつ』『彼女の思い出』『舞妓はん』『華園行き』『みあ』『彼女のお医者さま』からなる全作が社会人百合(片方が学生の場合もあり)の短編集です。どの組み合わせも素敵でしたが、今回は『舞妓はん』について書いていきます。
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『ひな』は、『琴葉』という姉さんに付いて舞妓の修行中で、二人には先輩と後輩という関係以上の親密な繋がりがあります。ある日、琴葉に旦那との縁談が決まり、周囲では準備が進んで行きますが、ひなは琴葉姉さんに特別な感情を抱いていて・・・という感じで物語は進行します。ひなと琴葉には姉妹のような近さがありますが、本当の姉妹ではありません。姉のように慕いながらも、ひなには琴葉に対する恋心があるし、共同生活を送る中で子供のままではいられない世界も垣間見ていきます。妹のように可愛がりながらも、琴葉にはひなに対する特別な想いがあるし、受け入れきれない大人の世界への葛藤を、ひなに慰めてもらったりもします。そして、琴葉が嫁ぐ日が近づき、一緒に過ごす最後の夜が来ます。ここはもう本編で確認して欲しいのですが、いろいろな感情を込めた琴葉の「いっぺんだけやで?」が、とてもグッと来てしまいます。
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受けちゃうのか攻めちゃうのかは見た目だけじゃ分からない『桃子クロニクル』、家庭教師と受験生の『恋は秘かに実らせるもの』、電車好きの女性が旅先で出会う『とりてつ』などなど、他の作品も素敵でした。会社の後輩が先輩を計画的に誘い受ける『華園行き』も好きです。百合作品を読むようになって気付いたのですが、個人的に「誘い受け」の作品を美味しく頂く傾向があるみたいです。「それ分かる!」という方には『華園行き』も読んで頂きたい。そして、特に胸と太ももの描写が素敵な絵師さんです。そこも含めて、おススメです。
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(写真は著者撮影)
※今後は紙媒体ではなく、Kindleで購入後、スマートフォンで読書することが増えたため、添付写真がこのスタイルになっております。ご了承ください。

Kindle作家と会社員の兼業。AmazonKindleにて小説発売中。通勤中の読書をテーマにのんびりと執筆していきます。

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