【通勤読書】40:兄の嫁と暮らしています。

<『兄の嫁と暮らしています。』 くずしろ>
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この本は、私の体が『くずしろ』作品を無条件で購入する体になってしまっているので買いました。大好きなんです、ごめんなさい。この『通勤読書』の連載は50回で終了しますが、この後も他の『くずしろ』作品が何度も出ると思います。いろいろな作品について書いた方がいいって分かっているんですけど、本当に好きな作家さんなんです、ごめんなさい・・・。物語をざっくり説明すると、十七歳の高校生『志乃』と兄の嫁で小学校教師の『望』が、志乃にとっての『兄』と望にとっての『夫』を亡くした後も一緒に暮らし続けているお話です。
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早くに両親を交通事故で亡くしている高校生の志乃には兄がいましたが、その兄も半年前に風邪をこじらせて亡くなります。孤独になりかけた志乃ですが、兄の嫁である望が一緒に暮らしてくれて・・・という感じで物語は進行します。志乃は17歳で、小学校の先生をしている望は、失敗した際に同僚から「2年目なんだからわかるでしょ」と声を掛けられているので25歳前後だと思われます。高校の同級生でもある夫(志乃の兄)を亡くした二十代の未亡人です。望と亡くなった夫は高校生の頃からの付き合いのようなので、おそらく義妹の志乃のことは夫との会話を通して志乃が小学生の頃から把握していて、逆に、志乃は義姉の望のことを兄との会話を通して望が高校生の頃から把握しています。義理の姉妹が一緒に暮らしているだけの話なのですが、一人の男性を媒体にして義姉と義妹が何年もかけて、お互いを気にしているという関係から百合以外の何者でもない空気が溢れて悶絶します。ですが、元々、望は兄の嫁なので男性を好きになる人ですし、志乃も寂しさから姉を求めているだけの人なのかも知れず。にもかかわらず、まさしく百合なのです。本当に不思議な『日常センシティブストーリー』です。
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個人的には『百合に男の人いらない派』なので、高校生の志乃には同級生男子が、小学校教師の望には同僚男性教師が、それぞれに二人を心配しながら見守る位置にいるので、今後の百合的展開には不安要素も無きにしも非ず。ですが、これは百合かと言われれば断言しにくいし、でも、そこはかとなく百合なので言い切ってしまいたい気もするな・・・という段階なので、非常に続きが気になります。今後は、望に好きな人ができたり、志乃が高校を卒業して進学なり就職なりをした時に最初の節目が来ると思います。でも、猫がいるので、この子がかすがいになってくれるといいなと。亡くなった夫を求めたり、亡くなった兄の不在を埋めたりと、過去に向いたままの二人が、生きている猫を通して未来に向かってくれたらいいなと。そんな重要任務を猫に託しつつ、正座しながら次巻を待ちたいと思います。 すごくおススメです!
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(写真は著者撮影)
※今後は紙媒体ではなく、Kindleで購入後、スマートフォンで読書することが増えたため、添付写真がこのスタイルになっております。ご了承ください。
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Kindle作家と会社員の兼業。AmazonKindleにて小説発売中。通勤中の読書をテーマにのんびりと執筆していきます。

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