ニッポン放送が開発に絡んだワイドFM対応ラジオ『Hint』 吉田尚記アナ「男の子の心をくすぐるような気持ちがある」

  by 野島 亮佑  Tags :  

2016年7月20日(水)ニッポン放送地下2階イマジンスタジオにて、ニッポン放送・Cerevo・GOOD SMILE COMPANYの3社が新商品開発の記者会見を行った。ラジオ局とネット家電企業、そしてフィギュア業界という異なる業種の企業が力を合わせ、共同で開発した新商品とはいったい何なのか。今回は記者会見で発表された新商品について取材を敢行。

定刻と同時に司会者のニッポン放送・吉田尚記アナウンサーが登場し、『ニッポン放送・Cerevo・GOOD SMILE COMPANY 新商品共同開発~発表記者会見』がスタートした。会場にはフロアが満席になるほどの取材班が集まり、新商品の発表を待ちわびている。吉田アナウンサーの挨拶が終わり、家電製品ベンチャー企業の株式会社Cerebo代表取締役・岩佐琢磨氏、フィギュア開発企業の株式会社グッドスマイルカンパニー代表取締役社長・安藝貴範氏、そしてデザイナー・メチクロ氏が登壇し、新商品の内容が紹介された。異なる業界の企業が力を合わせて作り上げようとしたモノ。それは”ラジオ”という驚きの答えだった。

ワイドFM対応ラジオ『Hint(ヒント)』は、吉田アナウンサーが”カッコいいラジオが欲しい”と発言したことがキッカケで開発が始まる。”ラジオ局がラジオを作る”という前代未聞の企画。読者の中には、「何がスゴいの?」と首をかしげてしまう方もいるかもしれない。そこで、今回は『Hint』がどのような商品なのかを紹介。

上図は3社合同で開発した『Hint』のイメージ画像。
まずは名前の由来から説明すると、Hintという単語には”気配”という意味がある。この”気配”をキーワードにしたのが本商品の見どころ。デザイナーのメチクロが、360度すべての方角から同じ音源を聞くことができる『無指向性スピーカー』を開発した。吉田アナウンサーは、「ラジオは気配を感じさせるから、寂しさを忘れさせてくれる」と説明。つまり、部屋のどこにいても同じ音を楽しむことができる代物。

もちろん、良質な音源を聞けるだけの商品ならば、既存のラジオ機器と大差ないだろう。視聴者の中には、ラジオ以外の機能を求めている人もいるかもしれない。
そんな問題を解決するため、『Hint』は携帯電話とワイヤレスで繋ぐことができるBluetoothスピーカー機能を搭載している。Bluetoothが内蔵されていることで、自分たちが普段から使用している携帯電話やパソコンにインストールしている音楽を、スピーカーとして利用することも可能。ラジオだけでなく、お気に入りの音楽を良質な音源で楽しむことができる。

そんな新作ラジオ『Hint』を開発した吉田尚記アナウンサー(以下 吉田)にコメントをいただいた。

――今回の記者会見で発表した『Hint』はどの世代をターゲットにしているのでしょうか?

吉田:実は世代について考えていないんです。ラジオはおもちゃ作りのような感覚があると思っていまして、男の子の心をくすぐるような気持ちがあると思うんです。

――プラモデル作りに似ているところはあるでしょうね。

吉田:個人的な見解になるんですけれど、ラジオ好き・カメラ好き・自転車好きは一緒だと思うんです。共通しているのは、”みんな一人で出来る”という点です。今回のケースでいうと、独立した人たちがターゲットなのかもしれません。

――ちなみに『Hint』の中で、ここだけは”スゴイぞ!”と思うポイントはどこでしょう。

吉田:日本で優秀なデザイナーのメチクロさんが考案したところですね。僕はそれだけで鳥肌が立っています(笑)。

――最後に、『Hint』が何年後までに世の中へ普及してほしいなどの希望はありますか?

吉田:特に決めていないですね。世の中に浸透するかどうかも分かりません。ただ僕らの作った商品が、10年以上先の世界で何かしらの形で派生してもらえたらとは思います。

――未来の人たちに想いを託して、『Hint』がどのような結果を生み出すのか楽しみにしています。本日はありがとうございました。

※商品画像はオフィシャル提供より引用
※それ以外の画像は記者撮影より

野島 亮佑

オンラインライター/ニュース記者。ライブ・イベントレポートをはじめ、映画舞台挨拶、演劇・舞台レポート、アーティストや役者のインタビューを行っています。

Twitter: ryosuke_nojima