【通勤読書】26:新米姉妹のふたりごはん

<『新米姉妹のふたりごはん』 柊ゆたか>
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この本は、百合読書家として尊敬している『SOUL-JAZZ SOLDIERS』さんという方のツイッターで紹介されていたのを見て読みました。2016年1月現在、1巻が発売されており、まだまだ連載中です。ざっくり説明すると、親の再婚で姉妹になってしまった『サチ』と『あやり』の同居生活のお話です。そして、思わず構ってしまいたくなるような愛されキャラで食いしん坊のサチと極度の人見知りだけど、ものすごい料理の知識と腕前を持つあやりが、料理を通して距離を縮めていく様子はまごうかたなき百合展開。期待が高まります。
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1巻のふたりごはんは「生ハムサンド」「たまごふわふわ」「ねぎソーセージ」「夜食にスープ」「ラクレット」の5品。美味しそうに見える食材と料理の様子も楽しいですが、特に注目したいのは音の表し方。たとえば、1話目の「生ハムサンド」に出てくるバゲットを切る時の様子だと、切り分ける時の音は「ざっくざっく」ですが、生ハムを挟むための切込みを入れる時の音は「ざこざこ」になります。細かい! そして、このシーンの1ページ前にも要注目。サチが自分がしていたシュシュを外し、料理をするのに邪魔になるだろうとあやりの長い髪を結んであげるのですが、ここでのバゲットは「パリ」という音を立てています。友人も多く、スキンシップに慣れているサチにとっては何気ない行動だったかもしれませんが、人見知りのあやりにとっては衝撃だったと思われます。あやりが、姉のサチとのフィジカル的なファーストコンタクトによって自分の殻を破られたような、そんな様子をバゲットの「パリ」が表現してくれているように思います。
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姉妹の関係も気になるところですが、料理がどれも美味しそうなので料理漫画としても面白いです。ちょっと頑張ったら真似できそうなものもありますし、食材の知識も増えます。私が真似したのは「生ハムサンド」でしたが、さすがにハモン・セラーノを買うのは勇気が必要だったのでスライスして売っている生ハムを買いました。おつかいに行ったパン屋で、バゲットを買ったつもりがバタールだったりして、自分の料理への知識不足を改めて認識しましたが・・・。結局、友人が全部やってくれて、私は食べるだけだったのですが、ひとりで食べるより、ふたりで食べるほうが美味しい、ということは実感。なんというか、読むと誰かとごはんを食べたくなる作品です。 おススメです!
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(写真は著者撮影)
※紙媒体ではなく、Kindleで購入後、スマートフォンで読書することが増えたため、添付写真がこのスタイルになっております。ご了承ください。

WEB作家と会社員の兼業。AmazonKindleにて小説発売中。わりといい年齢の社会人女です。電子書籍で百合作品を読む人を少しでも増やせたらと活動中。ご贔屓に。

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