IDCは、2019年における、世界のウェアラブル・デバイスの出荷台数が、2億台を超えると予測している。 2015年12月17日
世界のウェアラブル・デバイス市場は、第２と第３世代のデバイスの世代交代が、展開されているので、さらに成長を続けるだろう。
ウェアラブル・デバイス・ベンダは、自分たちハードウェアやオペレーティング・システム（OS）上で動作するアプリや、スマートフォンなどとの連携を拡大させることに取り組むだろう。
IDC Worldwide Quarterly Wearable Device Trackerは、世界のウェアラブル・デバイスの出荷台数が、2015年の8000万台から、44.4%も増加し、2016年には、1億1110万台に達すると予測している。
2019年までに、世界のウェアラブル・デバイスの出荷台数は、５年間平均増加率（CAGR）28%で増え、2億1460万台に達する見込みである。
ウェアラブル・デバイスの最も人気のあるタイプの１つは、スマートウォッチであり、出荷台数は、2015年のの2130万台から、2016年には3230万台に増えるだろう。
2019年までに、スマートウォッチの出荷台数は、５年間平均増加率（CAGR）42.8%で増え、8830万台に達するだろう。
トップ５のスマートウォッチのオペレーティング・システム（OS）のハイライト
AppleのApple Watchは、Apple製品の忠実なファンも多く、ネーティブOSのwatchOSとアプリの機能や使い易さ、スマートフォンとの連携、および、デザインの良さで、スマートウォッチ市場をリードするだろう。
Apple Watchは、watchOSやアプリの改善や機能の追加で、他のスマートウォッチよりも優れ、ウェアラブル・デバイス市場を前進させる勢いがある。
Android Wareを採用した、スマートウォッチのメーカには、ITベンダのASUS、Huawei、LG、Motorola、Sonyや、従来の時計メーカのFossil、Tag Heuerなどがおり、このOSを採用するメーカは、さらに増加している。
スマートウォッチのパイオニアである、Pebbleは、AndroidWearとwatchOSに、市場シェアを譲るだろう。
スマートウォッチにも、単純で、容易に理解しやすい、ユーザ・インタフェースやデザインが要求されている。
スマートウォッチの価格ポイントは、他のプラットフォームと比較して、Pebbleを、最も手頃価格のスマートウォッチの１つにしている。
SamsungのTizenは、スマートウォッチ市場のダークホースになり、最高級のAndroidスマートフォンや、ライバルのAndroid Wearのアプリとの互換性を含み、Android Wareに対する脅威のポーズを取るだろう。
SamsungのTizenの特徴には、スマートフォンの画面に表示される、QWERTYキーボード、セルラー・ネットワークでの接続性、および、新しいユーザ・インタフェースなどの技術が含まれる。
Samsungは、Tizenを、ローエンドのスマートフォンのOSとして開発したが、AndroidWearやwatchOSのような、スマートウォッチや、他のウェアラブル・デバイスのOSとしても採用した。
スマート・リストバンド用のOSには、TizenやAndroidWearやwatchOSといった、汎用的なOSではなく、専用の軽量なリアルタイムOS（RTOS）が、最も多く採用されている。
１）トップ５のスマートウォッチのOSの出荷台数、市場シェア、５年間のCAGR
（単位：100万台）
2015年 2015年 2019年 2019年 ５年間
OS 出荷台数 シェア 出荷台数 シェア CAGR
Android 0.4 2.1% 1.1 1.2% 25.8%
Android Wear 3.2 15.2% 34.3 38.8% 80.5%
Linux 0.2 0.9% 1.1 1.2% 54.5%
Pebble 1.8 8.6% 2.3 2.6% 5.8%
Tizen 0.8 3.8% 1.9 2.2% 23.8%
watchOS 1.7 8.2% 2.5 2.8% 9.5%
RTOS 13.0 61.3% 45.2 51.1% 36.5%
Total 21.3 100.0% 88.3 100.0% 42.8%
ソース：IDC Worldwide Quarterly Wearable Device Tracker、2015年12月17日
