2015年に、強いドルが、世界的なサービス市場の衰退につながる。

  by iikura  Tags :  

 IDCによると、2016年に、総合的な成長があるが、2015年に、強い米ドルが、世界的なサービス(ITサービスとビジネス・サービス)市場の衰退につながるという。 2015年10月30日

 IDC Worldwide Semiannual Services Trackerの予想によると、ITサービスとビジネス・サービスの売上は、2015年に、米国ドル高で、前年よりも、それぞれ、4.8%と0.2%だけ減少する見込みであるという。

 しかし、ITサービスとビジネス・サービスの売上は、2016年に、ポジティブに成長することが期待されている。

 IT基盤サービスやビジネス・コンサルティング・サービスは、短期間に、最も大きく、売上が増えることが期待されている。

 これに対し、ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)とシステム統合サービスは、長期的に、最も売上が増えることが期待されている。

1)世界のサービス分野ごとの、年間売上の成長率、2015年と2016年の予想

サービス分野         2015年     2016年

ビジネス・サービス      -0.2% 6.1%
ITサービス           -4.8% 2.9%

合計         -3.4% 3.9%

 ソース:IDC Worldwide Semiannual Services Tracker 1H 2015

 2015年の世界のサービス市場で、地域別では、ヨーロッパ、中東&アフリカ(EMEA)、および、アジア/パシフック(日本を含む)が、通貨交換率の変動(米ドル高)で、最も影響を受けた地域であった。

 これに対し、2015年の世界のサービス(ビジネス・サービスとITサービス)市場で、米国は、ポジティブな成長を経験した。

2)世界の地域ごとの、サービスの、年間売上の成長率、2015年と2016年の予想

世界の地域         2015年     2016年

米国       1.8% 3.9%
アジア/パシフィック    -2.9% 5.3%
EMEA          -11.1% 3.1%

合計        -3.4% 3.9%

 ソース:IDC Worldwide Semiannual Services Tracker 1H 2015

 サービス・カテゴリ内で、基盤サービスのホスティングとビジネス・コンサルティング・サービスが、2016年に、それぞれ、8.2%と7.7%成長することが期待されている。

 より多くのクラウド関連の変化と開発が、サービス(ITサービスとビジネス・サービス)の売上を促し続けることが期待されている。

3)世界の各地域市場の、サービス(ITサービスとビジネス・サービス)の売上が占める割合(%)、2015年と2016年の見積り

地域                    2015年   2016年

米国                    51.5%    51.5%
EMEA                   31.5%     51.3%
アジア/パシフィック(含む日本)   17.0%     17.3%

 ソース:IDC Worldwide Semiannual Services Tracker 1H 2015

IT関連のプレスリリースや記事を抄訳し、ブログで提供しています。

ウェブサイト: http://iikurakoichi.cocolog-nifty.com/blog/