エッジ分析とモノのインターネット(IoT)

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 エッジ分析とモノのインターネット(IoT)、2015年5月26日

 By Anu Sood、ORBCOMMのGlobal Channel Marketing Manager

 無線ブロードバンド・コミュニケーションは、モノのインターネット(IoT)の実現と増殖における、重要な要素になっている。

 光ファイバーのような、高速な通信手段を利用できない地域における、セルラーや衛星のような、無線通信は、データの流れに対応した、通信方法を提供するためのステップを踏んでいる。

 より多くのデバイスをインターネットに接続し、何十億バイトものデータを、データセンターに転送し、処理するために使用する、無線ネットワークのアーキテクチャーが、わずかにシフトしている。

 企業は、「ネットワークのエッジ」から、データセンターの中央サーバへ、データのコンスタントなストリームを転送するために、自分たちのネットワークを設計する上で、ネットワーク・アーキテクチャが、いくつかの意味のないデータの、コンスタントな流れを持つ必要がないかどうかを議論している。

1)エッジ分析とフォグ

 エッジ分析の概念は、新しくはないが、しばしば、見落としがちな、重要な利便性をもたらしている。

 ステータス・レポートを送るために、転送コストがかかる。

 無線のエアタイムか、クラウド/サーバ上のスペースかどうか、価値を提供しない、データ転送のコストを招くことが、企業にとって意味を持つだろうか?

 インターネット上の、多くのデバイス、センサー、および、アクチュエータが、有機的に結合すると、データの転送コストを低減させる。

 多くのマシンツーマシン(M2M)とIoTのベンダは、データ転送に関連する問題に対応するために、多くの時間を費やしている。

 ビッグデータの専門家は、「データの量」ではなく、むしろ、「スマートなデータ」の価値を強調している。

 Ciscoは、クラウド・コンピューティングやサービスが、ネットワークのエッジへ分散される、フォグ・コンピューティングの概念を提唱している。

 クラウドと同様、フォグも、エッジにいる、エンドユーザへ、データ、計算、ストレージ、および、アプリケーション・サービスを提供する。

 エッジ分析やフォグへの対応における、データ分析プロセスが、データを、活動的な情報へ変換できるようにする。

 Ciscoは、産業オートメーションや、センサーとアクチュエータのネットワークを持つ、他のアプリケーションと、産業オートメーションのリアルタイムな需要をサポートするために、サービスの遅延を低減し、サービスの質(QoS)を改善する。

2)スマートグリッド用のエッジ分析の例

 ラテンアメリカにある、SkyWave IDP衛星端末は、スマートグリッド・アプリケーションにおける、リクローザを監視し、制御するための、主とバックアップのコミュニケーション手段を提供するために使用される。

 ブロードバンド・デバイスよりも、M2M資産を追跡するデバイスを選択するための理由は、少量のデータを送る必要のある、アプリケーション用の、より低いコスト・ソリューションであることだという。

 M2Mデバイスを選択するための、他の理由は、SkyWave IDPデバイスといった、多くが、エッジ分析能力を組み込むための能力を提供するからである。

 リモート・サイトとクラウド間の情報の交換を制御するために、デバイスに、「インテリジェンス」を追加できる。

 閾値やフィルタのようなツールが、電流、電圧、および、力率の情報における変化のような、重要なメッセージや、コマンドが、無線ネットワークで送られる、データ量を低減できるようにする。

 RTUsやIEDsを持たない、地域において、ModbusやDNPプロトコルは、インテリジェント端末に組み込まれることができるので、従来の装置と統合し、IoTのより重要な要素になることができる。

3)デジタル石油とガスは、石油とガスのエッジ分析の例である。

 より多くの装置やセンサーが、インターネットに接続されるので、エッジ分析は、石油とガスの業界において、利用され始めている。

 ラテンアメリカの大手の石油会社は、ガスの量や圧力を測定し、装置の状態をチェックするために、1日に複数回、技術者を、ガスを採掘する井戸の場所まで行かせていた。

 このため、収集したデータの分析に時間がかかり、ガスの採取を最適化するための能力を妨げていた。

 石油会社は、エッジに、リアルタイムな監視、通信、および、分析能力を追加することにより、瞬時に、ガスの圧力や流れのような、バイタルなデータが、無線ネットワークで、データセンターの中央サーバに転送されるようにした。

 エッジ・コンピューティングは、技術者の介入なく、自動的に、ガスや石油などのパイプのバルブの開閉値もサポートしている。

 これにより、石油会社は、30%以上、生産性を向上できるようになったという。

4)エッジ分析用の大きな市場

 ABI Researchによると、エッジ分析用の製品やサービスの売上は、IoTに関連する分析を含み、2015年に、57億ドルに達するという。

 IDCは、ビッグデータと分析市場が、世界で、1250億ドルに達する見込みであると考えている。

 IDCによると、先進の分析や予測な分析を結合したアプリケーションが、予測機能のないアプリケーションよりも、65%も高速に、データを分析できたという。

 これまでの事例により、業界リーダと、ネットワーク資源の需要の増加のサポートに、フォグとエッジ・コンピューティングが、有効であることが明らかになった。

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