冬のこわーい感染症『ノロウイルス』を防げ! 医師や薬剤師にも対策を聞いてみた

  by 古川 智規  Tags :  

これから秋を超え、冬の時期になると、インフルエンザとともに流行りだすのがノロウイルス。
除菌スプレーというのはよくあるが、『ノロパンチ』というウイルスに対応したスプレーがあるというので取り寄せてみた。

よく聞くノロウイルスという言葉だが、感染すると潜伏期間は1~2日。激しい腹痛やおう吐、下痢の症状が出る。
たいていのウイルスはアルコールで何とかなるようだが、ノロウイルスだけはアルコールに耐性で何ともならないという。

記者がたまたま風邪をひいて、病院に行った際に医師に聞いてみた。

「ノロウイルスはこれからの季節は気を付けてくださいね。下痢や吐き気が普通の症状ですが、人によっては38度くらいの高熱が出ることもあります。予防は、うがいよりも手洗いの方が大切です。食中毒と言われていますけど、空気感染もしますし、人から人への感染もします。公共のトイレなんかは危ないですし、ドアノブだって感染経路になりますよ。そして吐しゃ物の処理が不完全だと、そこからまた感染します」

ちょっと恐ろしいので、風邪薬をもらった薬剤師にも聞いてみた。

「ノロウイルスは感染しても薬があるので症状は治りますけど、なにせおう吐がつらいですからね。インフルエンザ同様、感染しないに越したことはありません」

なるほど。治るのはいいとしても、つらいのは嫌だ。
しかもノロウイルスは培養方法が確立されていないので、実験することが難しいのだという。
一般的には次亜塩素酸が効果があると言われている。いわゆる漂白剤だ。しかし、食品や食器、ドアノブに漂白剤をぶっかけるのは気が進まない。

この『ノロパンチ』というスプレーは、エタノールにクエン酸とカテキンを添加してウイルスや細菌に広範囲に対応しているとある。
すべての成分が食品添加物のために、食品そのものや、調理器具等にも直接噴霧ができるという。

記者としてはぜひ実験してみたいものだが、まさか自分がノロウイルスに感染するわけにもいかず、そもそも培養ができないウイルスの実験ができるはずもない。

そこで、メーカーから実験データを取り寄せて、まとめてみたのがこの画像だ。

99.9-99.99%除去に要した時間(抜粋)

ノロウイルス代替 ネコカリシウイルス 1分
H1N1 A型インフルエンザウイルス 30秒以下
ノロウイルス代替 マウスノロウイルス 30秒以下
アデノウイルス2型 30秒以下
H3N2 A型インフルエンザウイルス 30秒以下
単純ヘルペスウイルス1型 30秒以下
黄色ブドウ球菌 15秒以下
腸管出血性大腸菌O157 15秒以下
クロコウジカビ 30秒
ロタウイルス 30秒以下

ノロウイルスそのものは培養できないので、似たような代替ウイルスでの実験データということだった。
記者が実験できたのはカビだけで、風呂場のカビをしばらく放置して噴霧すると、泥水のように流れていた。
これならば食品そのものや冷蔵庫、ドアノブやトイレ等、直接人体が接触する場所にも使えそうだ。

気を付けるに越したことはないが、漂白剤やこのような手軽なスプレーを併用して感染しないようにしたいものである。

※写真・画像はすべて記者撮影・作成

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