【通勤読書】20:純水アドレッセンス

<『純水アドレッセンス』 かずまこを>
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この本は、周囲にいる百合好きの方にすすめられました。『夏窓シンドローム』『爪先立ちOctober』『初恋カノン』『嘘つきエンゲージ(前編)』『嘘つきエンゲージ(後編)』『親友LOVESICK』『パジャマ夜話』『早く早くと焦る気持ちを』からなる短編集です。どの作品も素敵でしたが、松本先生視点のひとつである『夏窓シンドローム』と花田先生視点の『初恋カノン』に注目して書いていきます。
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『夏窓シンドローム』は、保健室の先生である松本先生と生徒である、ななおが出会ってなんだかんだするお話です。松本先生の視点なので、社会人百合と言ってもいいのかもしれない。男性と婚約している松本先生が女子生徒であるななおに惹かれてしまう自分に戸惑います。そんな松本先生の心の窓を開け、熱気を伴う新しい風を運んだななおの真っ直ぐさが印象的でした。『初恋カノン』は、松本先生の同僚である花田先生が、松本先生とななおの恋を応援しながら、自分の初恋にケリをつけるお話です。「先生、待ってられないかもしれないよ」と花田先生が投げた問いを、剛直球(?)で返球してくるななおの場面がすごくいいので、ぜひとも本編で確認して頂きたい。大人は確実に『キュン死』します!
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ちょっと気になったのは、ななおが松本先生の部屋に何度か泊まるのですが、その時、誰がアリバイ作りを手伝っていたのだろうということ。高校生が外泊する、しかも本当の理由が話せない外泊なのだから、「クラスメイトの某ちゃんちで勉強会するね」とか、「先輩の家で部活のミーティングするんだ」とか、なんかそれらしい理由を捻り出して外泊しているはずなのです。そのアリバイ作りを『パジャマ夜話』に出てくる、キヨちゃんが手伝っていたのなら、それはとても切ないなと。キヨちゃんに幸あれ! という訳で、おススメです。
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(写真は著者撮影)
※紙媒体ではなく、Kindleで購入後、スマートフォンで読書することが増えたため、添付写真がこのスタイルになっております。ご了承ください。
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◎関連リンク
・一迅社ウェブ コミック百合姫
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