新たなApple TV対Roku 3対Fire TV対Chromecastで、知っておくべきこと。

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 Forbesのスタッフが、第3世代のApple TV、Roku 3、Google Chromecastを比較した。 2015年9月9日

 By Aaron Tilley、Forbes

 Appleは、2007年に、最初のApple TVをリリースし、ストリーミング・メディア・デバイスを販売するベンダの1社になった。

 最初のApple TVデバイスは、決して、大きな関心を引いた分けではなかったが、Appleは、最終的に、Apple TVのリフレッシュ版を発表し、ストリーミング・メディア・デバイス市場において、人気を得て、出荷台数で上位にランクされた。

 ユーザの好みや関心に合った、TV番組や映画を推奨し、オンラインでストリーミングする、より多くのオプションを持つ、専用ストリーミング・メディア・デバイスが、米国市場において、ホットな消費者製品になってきた。

 現在、Apple、Google、Amazon、および、Rokuが、米国のストリーミング・メディア・デバイス市場を支配している。

 これら4社のITベンダが、2014年に、米国のストリーミング・メディア・デバイス市場における、売上の86%を占めていた。

 Forbes Staffは、このストリーミング・メディア・デバイス分野のトップ製品と、2015年の秋に出荷される、新しいApple TVを比較した。

1)Roku 3、99ドル

 Rokuは、2008年に、ストリーミング・メディア・デバイス市場に、最初に、Roku 1を出荷し、次に、Appleが、2009年に、Apple TVを出荷した。

 これらのストリーミング・メディア・デバイスの主な目的は、NetflixのNFLXなどのストリーミング・メディア・サービスを、大画面TVで、手軽に視聴できるようにすることであり、コンテンツが主体であった。

 Park Associatesの調査によると、最新のRoku 3は、最も人気のある、専用のストリーミング・メディア・デバイスであり、2014年に、米国のストリーミング・メディア・デバイスの売上の34%を占めていたという。

 2013年に発表された、第3世代のRoku 3は、デュアル・コア・プロセッサを搭載し、第2世代のRoku 2よりも、5倍高速であった。

 Wi-Fiネットワークを通して、Roku 3ストリーミング・メディア・デバイスと、リモート接続された、リモコンを使用して、ユーザは、音声コマンドでも、デバイスを操作し、好みや関心に合った、TV番組や映画などを検索し、手軽に視聴できるようになった。

 Roku 3のリモコンには、コンテンツを、1人で視聴するために、ヘッドフォンのポートも付いている。

 Roku 3のリモコンには、ゲームをプレイするときに使用される、モーション・センサーも装備されているが、Roku 3のゲーム機ろしての機能は、ハードコアのゲーマ向けではなく、どちらかというと、一般のユーザ向けである。

 Roku 3のリモコンには、音声コマンドによる検索機能もある。

 Roku 3のリモコンのボタンは、マイクをオンにしたり、ヘッドフォンで聞くことを開始したりするために使用できる。

 Roku 3で、ユーザは、1,700種類以上のゲーム・アプリや、Amazon Instant Video、Google Play、Huluなどのストリーミング・メディア・サービスを利用できる。

2)Amazon Fire TV、99ドル

 発表されたばかりの、新しいAmazon Fire TVは、まだ、評価できる段階でないので、2014年に出荷された、Amazon Fire TVと比較する。

 2014年に出荷された、Amazon Fire TVは、Adreno 320 GPUを持つ、専用のグラフィクス・プロセッサを採用すると共に、1.7GHzのクアドコア、Snapdragonプロセッサのおかげで、高速になっていた。

 Roku 3や新しいApple TVと同様に、Amazon Fire TVの、Bluetooth対応のリモコンにも、専用の音声コマンド検索機能があり、ユーザは、好みや関心に合った、TV番組や映画などを検索し、手軽に視聴できるようになっていた。

 このAmazon Fire TVデバイスのオペレーティング・システムには、Android派生オペレーティング・システム(OS)である、Fire OSが採用されている。

 ゲーム機能は、最初に、出荷された、Amazon Fire TVの最も大きな焦点であった。
このAmazon Fire TVのリモコンは、39ドルで販売された。

 Amazonによると、このAmazon Fire TVプラットフォームで、現在、700種類以上のゲームが利用できるというが、ゲームをすることを主な目的として、Fire TVを購入するユーザは少ないだろう。

 ユーザが、Amazon Fire TVを使用して、多くのAndroid用のゲーム・アプリを、大画面TVでプレーできるようにするために、Amazonは、ゲーム開発者が、Android用のソフトウェアを、Amazon Fire TVで利用できるようにするために、容易に移植できるようにする。

3)Google Chromecast、35ドル

 2013年に出荷された、Googleの小さなドングル型のストリーミング・メディア・デバイスである、Chromecastは、他のベンダのような、セットトップ・ボックス型のストリーミング・メディア・デバイスではないが、現在、2番目に人気のある、ストリーミング・メディア・デバイスになった。

 Google Chromecastは、最も安く、シンプルな、ドングル型のストリーミング・メディア・デバイスである。

 ユーザは、大画面TVのUSBポートに、Google Chromecastを差し込み、スマートフォン、タブレット、あるいは、PCで操作することができる。

 Google Chromecastには、単一のコア・プロセッサ、2GBのストレージ、および、512MBのメモリが搭載されている。

 Google Chromecastは、Wi-Fiネットワークに接続され、スマートフォン、タブレット、あるいは、PCと連携して使用できる。

 Amazonが39ドルのAmazon Fire TV Stickを、Rokuが49ドルのRoku Stickを発売したので、ドングル型のストリーミング・メディア・デバイスの選択肢が増え、Google Chromecastの売れ行きは低下してきた。

4)Apple TV、32GB版が149ドル、64GB版が199ドル

 Appleは、高機能のセットトップ・ボックス型のストリーミング・メディア・デバイスの分野において、消費者が、50ドルから100ドルのプレミアムで、新しいApple TVを購入するようになると期待している。

 新しいApple TVは、2015年10月に、32GB版が149ドル、64GB版が199ドルで発売される予定である。

 新しいApple TVは、Appleの64-bit A8チップを搭載し、MIMOや赤外線レシーバと、Bluetooth 4.0、および、802.11ac Wi-Fiを装備している。

 改善された、Apple TVのBluetooth接続のリモコンは、ガラスのタッチスクリーンを持ち、ユーザが、新しいApple TVのメニューを操作したり、ゲームをプレーしたりできるようにする。

 新しいApple TVのリモコンには、ゲームにおける、モーション・コントロールのための加速度計やジャイロスコープが装備されている。

 Apple TVのリモコンの専用の音声ボタンは、ユーザが、Appleのスマート・デジタル・アシスタントのSiri技術を、手早く利用できるようにする。

 Siriは、ユーザが、好みや関心に合ったコンテンツを見つけるのを支援すると共に、ユーザが、誰が映画に出演するかといったことを、質問できるようにするような、より先進的な機能セットも提供する。

 また、ユーザは、TV番組の見損なった場面を、15秒間巻き戻して、TVを見ながら、例えば、スポーツの試合のスコアなどを確認できるようになる。

 最も重要なことは、Appleが、新しいApple TVのハードウェアを、アプリの開発者に公開し、Apple TVを、ストリーミング・メディア・デバイスの、オープンなプラットフォームにし、3rdパーティに、新たなビジネス機会を提供し、エコシステムを拡大させ、一般のユーザが、音声コマンドを含む、分かりやすい、直感的な操作で利用できる、ゲーム・アプリ、ストリーミング・メディア、および、Webサービスを増やしていくことである。

 Apple TVの発表イベントで、AppleのCEO、Tim Cook氏は、「TVに対する、Appleのビジョンは、シンプルであるが、少し刺激的でもある。」と述べ、「TVの将来は、アプリであると信じている。」と付け加えた。

 新しいApple TVのゲーム機能の強化は、Appleが、新しいApple TVを発表したイベントで強調された。

 既存のiOS用のゲーム・アプリは、Apple TVへ容易に移植でき、ユーザは、iPhoneのゲームを、大画面のTVで楽しむことができるようになる。

 ゲーム・アプリは、iPadで、最初にリリースされ、iPhoneと新たなApple TVに移植される。

 「Apple TVには、従来のストリーミング・メディア・デバイス機能、Siri技術を組み込んだリモコンの、音声コマンドなどに対応した、デジタル・アシスタント機能、および、特にハードコアのゲーム・プレーヤ向けではない、操作の容易な、ローエンドのゲーム機能の3つの特徴があり、他のストリーミング・メディア・デバイスとの差別化を図っている。」と、調査会社、IHS Technologyのアナリスト、Paul Erickson氏は解説した。

 同氏は、「平均的な消費者は、他の競合する、ストリーミング・メディア・デバイスよりも、50ドルから100ドル高くても、Apple TVを選択するかもしれない。」と付け加えた。

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