自動運転車は、安全だろうか?

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 自動運転車は、本当に、安全だろうか?

 米国の規制者は、自動運転車の安全を強化する、補助運転技術を許可しがちである。2015年8月14日

 By Orr Hirschauge、WSJ

 補助運転技術のサプライヤ、MobileyeのCEOのZiv Aviram氏、CFOのOfer Maharshak氏、および、会長のAmnon Shashua氏は、昨年、ニューヨークで、同社の株の取引を開始した。

 自動車メーカは、くつろいだ気分で、安全に、通勤できるようにする手段として、自動運転車を売り込んでいる。

 補助運転技術のサプライヤである、Mobileyeの会長、Amnon Shashua氏によると、自動運転車を、一般に広く普及させたければ、自動車メーカは、車の安全性を、さらに重視しなければならないという。

 安全で、くつろぐことのできる環境を提供し、経済的でなければ、自動運転車は、大衆市場に浸透しないだろう。

 イスラエルのエルサレムを拠点とする、補助運転技術のサプライヤ、Mobileyeは、「マシン・ビジョン」チップとソフトウェアを開発している。

 Mobileyeの会長、Amnon Shashua氏によると、2018年までに、同社の「マシン・ビジョン」チップは、運転手が、心臓発作を起こしたり、居眠りをしたりすると、車載システムに信号を送り、これに対し、自動運転車は、車の運転の制御を奪い、車を、安全に緊急停止させることができるようなるという。

 Shashua氏は、自動運転車のメーカや、車が運転手の状態を監視する、詳細な方法に関するコメントを避けた。

 Shashua氏によると、このようなことを可能にする、同社の「マシン・ビジョン」チップ技術は、スマート・リストバンド、あるいは、座席のバイオメトリック・センサーなどに搭載され、運転手の状態を監視するようだ。

 高速道路交通安全事業団の交通安全アーム、National Center for Statistics and Analysisのデータによると、2013年に、米国において、運転手が、突然、糖尿病などが原因の発作や、心臓発作、低血圧や高血圧による気絶などで、急に運転できなくなり、致命的な衝突事故になった事件が、543件あったという。

 また、2013年に、米国で発生した、車の衝突事故の原因の4.4%が、運転手の居眠り運転によるものであり、原因の2%が、運転手の急な発作などで運転できなくなったことによるもであったという。

 Shashua氏によると、Mobileyeの「マシン・ビジョン」チップ技術は、自動車メーカが、自律性のある、自動運転車を開発する上で、極めて重要になるという。

 車が、自律的に、自分で運転できるようにする、車載システムの開発が、急速に進歩していると共に、主な自動車の規制者は、まだ、自動運転車の公道での使用を統治するためのポリシーを設定していなかった。

 依然として、規制者は、衝突前に、緊急ブレーキや走行レーンを外れたときの警告のような、スマートな安全機能を擁護している。

 規制者は、既に、Mobileyeを、自動車業界に最も影響を与える、補助運転技術のサプライヤの1社にしている。

 Mobileyeは、Delphi Automotive PLC、あるいは、 Bosch GmbHといった、自動車メーカーに部品を供給する、大手の自動車部品のサプライヤよりも、会社の規模は小さいが、同社の「マシン・ビジョン」チップの年間の売上は、2011年の1920万ドルから、2014年には1436万ドルに増加した。

 Boston Consulting Group(BCG)のリサーチャーは、2015年の初めに、自動運転車が、今後、10年間で現実的になるだろうといい、この20年間以内に、一般的な技術になると見ている。

 BCGは、自動運転車の潜在的な市場が、2025年までに、420億ドルに達すると見積もっている。

 Renault SAとNissan MotorのCEO、Carlos Ghosn氏は、2015年6月に、緊急ブレーキングや走行レーンから外れたときの警告といった、補助運転技術は、より洗練されてきたと述べた。

1)自動車事故の主な要因と割合

運転手の不注意    22.7%
車の速度違反      18.7%
アルコール障害    18.2%
車の整備不良      15.1%
運転手の判断ミス   10.1%
無免許運転      6.4%

 ソース:米国運輸省

 今後、数年間で、規制者が解決しなければならない、頭痛のタネがあり、いくつかの自動車メーカは、自動運転車の運転に責任を持つ、試験者の質問を整理するのを支援することを試みている。

 例えば、Daimler AGのMercedes-Benz Sクラスは、自動運転車の補助運転技術が、運転手の急な発作などで運転できなくなったときに、車のハンドルに圧力を与え、車の運転を制御できるようにし、車を安全に、緊急停止できるようにすることを要求している。

 Teslaは、補助運転手、あるいは、補助運転技術が、自動運転を開始する前に、ウィンカーを出すことを機能を、自動運転車に装備することを要求している。

 例えば、Googleが、カリフォルニア州やテキサス州で、自動運転車をテストするときに、規制者は、人間の補助運転者が、即座に、車の制御を奪え、逆に、車載システムに、障害が発生したときに、車を安全に、緊急停止できるようにすることも要求している。

 どちらにしても、規制者は、絶対に安全なルールを作成し、自動車メーカや補助運転技術のサプライヤが、運転手が、突然、発作を起こした時も、車載システムに障害が発生したときに、安全に、車を緊急停止できるようにすることが要求される。

 英国政府の規制者も、これらのことを考慮して、自動運転車を公道でテストし、将来、実際に利用できるようにするために、新たな要件に適合したルールを作成している。

 「Googleの自動運転車の将来版に採用される、Mobileyeの補助運転技術の紹介ビデオ」

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