読前読書録vol.12 サキ「サキ短編集」

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 どこもかしこも又吉直樹である。地下鉄に乗っても、新聞を読んでも『火花』のポスター。その風貌は、イケメンのプロレスラーのように見える。出版社側としては見栄えを気にしたのだと思うのだけれど、自信ありげのその雰囲気は作風から離れている気がする。ただ200万部、その印税を計算すると恐ろしくなる。もうお笑いやらなくていいんじゃないだろうか。日本ハムの大谷翔平じゃないけれど、二足のわらじをはかず、専念して欲しいという業界の声も聞こえてきそうである。
 夏になると、出版各社は夏の100冊といった文庫特集を組む。売れている作家の作品が中心ながらも、中には古い作品の掘り起こしもあり、名作の発見をするのに役立つ。ただ毎年各社のことで、少し食傷気味でもある。そこで又吉直樹の登場である。サキという作家は全く知らなかった。読んでみようという決めては、やはり「ピース又吉が愛してやまない20冊」というキャッチコピーだ。

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