MicrosoftとAppleとGoogleのアプリの評価の比較

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 By Wilson Rothman and Joanna Stern、WSJ

 WSJが、Microsoft、Apple、および、Googleのアプリの特徴を、分野ごとに比較した。 2015年7月31日

 あらゆる年代のPCのユーザが、MicrosoftのWindowsオペレーティング・システムの最新アップグレードである、Windows 10を歓迎している。

 Windows文化が確立される以前に、PCユーザのMicrosoftの人気が低下し、使い易いグラフィカルなユーザ・インタフェースを持つ、AppleのMacに移行したいという誘惑にかられた、PCユーザが増えた時代もあった。

 現在では、日常、PCよりも、スマートフォンやタブレットを使用する時間が長いユーザが増えてきており、GoogleのAndroidとAppleのiOSベースのモバイル・デバイスの出荷台数が、PCの出荷台数よりも、遥かに多くなっている。

 このため、ベンダは、Windowsアプリを作成するよりも、AndroidやiOSのアプリを作成するようになった。

 また、どのオペレーティング・システム環境でも、主なWebブラウザで利用できる、クラウド・ベースのアプリ(「サービスとしてのソフトウェア(SaaS)」)も、急速に増えてきており、Microsoftも、得意な、Officeスイートのようなビジネス・アプリのユーザを増やすために、クラウド・サービスとしても提供している。

 Windowsのコア・アプリの人気が衰えたことも、WindowsのPCユーザが、減少している理由でもある。

 さらに、教育分野などでは、クラウド・ベースのアプリに移行する傾向が見られ、GoogleのChromeベースのPC(Chromebook)の採用も増えている。

 Appleが、音楽、写真、および、ビデオを、編集したりするためのソフトウェア、iLifeを出荷して以来、このAppleの無料のアプリを利用できる、コンピュータを使用したいと思っている、ユーザが増えた。

 Googleは、無料でダウンロードして利用できる、オフィス・アプリを提供しているが、MicrosoftのOfficeスイートの代替手段になっているとは言えない。

 このため、Microsoftは、ビジネス・アプリを、Windows、Android、iOS、クラウド・サービスに展開することで、得意なアプリケーション分野で利益を上げることに取り組んでいる。

 3ベンダ(Apple、Microsoft、Google)の、分野別の、アプリの評価や特徴の比較を以下に示す。

1.Apple

1)分野:写真

評価:星4

特徴:

・クラウド・ストレージとの同期や位置ベースのサービスを提供する、人気の高い、写真編集アプリであるが、Appleユーザにしか利用できない。

利用環境:Apple、Webブラウザで利用できる。

2)分野:音楽

評価:星4

特徴:

・音楽を見つけて、プレイリストを作成し、iTunesと統合できるが、ユーザ・インタフェースはあまり簡単ではない。

利用環境:Apple、Android、Windows、および、Webブラウザで利用できる。

3)分野:メッセージング

評価:星4

特徴:

・iMessage & FaceTimeは、iOSとMacで同期できるが、メッセージング・アプリの利用は、Appleユーザに制限されている。

利用環境:Appleでのみ利用できる。

4)分野:Webブラウザ(Safari)

評価:星4

特徴:

・Safariは、Appleデバイスに渡り、利用でき、リスト機能もあり、AndroidやWindowsでも利用できる。

利用環境:Apple、Android、および、Windowsで利用できる。

5)分野:オフィス

評価:星3

特徴:

・使いやすい、基本的なコラボレーション・ツールであるが、アプリの動作は、AppleとWebブラウザに制限されている。

利用環境:AppleとWebブラウザで利用できる。

2.Microsoft

1)分野:写真

評価:星2

特徴:

・OneDriveでクラウドの同期、上手くデザインされた写真エディタがあるが、写真の編集アプリは、あまり安定しておらず、強力でもない。

利用環境:Windowsでのみ利用できる。

2)分野:音楽

評価:星2

特徴:

・MicrosoftのGroove Musicは、XboxやOneDriveと統合できるが、Groove Musicには、バグが多い。

利用環境:Windowsでのみ利用できる。

3)分野:メッセージング

評価:星4

特徴:

・Skypeは、優れた音声とビデオ電話機能を持っているが、テキスト・メッセージ機能は、あまり優れていない。

利用環境:Apple、Android、および、Windowsで利用できる。

4)分野:Webブラウザ(IE:Internet Explorer)

評価:星3

特徴:

・Internet Explorer(IE)は、レストランの情報をポップアップでき、スケッチできるようなトリックを持っている。

利用環境:Windowsでのみ利用できる。

 ただし、RemoteIEは、Apple、Android、および、Windowsで利用できる。

5)分野:オフィス

評価:星4

特徴:

・最も機能的で、1TBのクラウド・ストレージを含んでいるが、コストが高く、コラボレーション・ツールとしては貧弱である。

利用環境:Apple、Android、Windows、および、Webブラウザで利用できる。

3.Google

1)分野:写真

評価:星5

特徴:

・無制限のストレージ、優れた検索機能、面白い写真ツールがあるが、写真ツールは、プロ向きではない。

利用環境:Apple、Android、および、Webブラウザで利用できる。

2)分野:音楽

評価:星4

特徴:

・ユーザは、自分たちの音楽をアップロードでき、プラットフォームに渡り動作するが、複雑なインタフェースを持っている。

利用環境:Apple、Android、および、Webブラウザで利用できる。

3)分野:メッセージング

評価:星4

特徴:

・Hangoutは、殆どのプラットフォームで動作し、グループでの利用に向いているが、スタンドアロンのデスクトップ・アプリはない。

利用環境:Apple、Android、および、Webブラウザで利用できる。

分野:Webブラウザ(Chrome)

評価:星5

特徴:

・Chromeには、極めてスピーディ、プラグインの選択、および、タグ付け機能がある。

利用環境:Apple、Android、および、Windowsで利用できる。

分野:オフィス

評価:星4

特徴:

・リアルタイムなコラボレーションに優れており、無料で使用できるが、Webブラウザとインターネットに依存している。

利用環境:Apple、Android、および、Webブラウザで利用できる。

【MicrosoftとAppleとGoogleのアプリの評価の比較表】

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