地元民にとっては日常?鹿児島の知られざる名物&名所

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皆さん鹿児島県といえば何を連想するだろうか。おそらくほとんどの人が
「桜島」
「黒豚しゃぶしゃぶ」
などメディアで取り上げられるメジャーなものばかりだろう。まあ当たり前だ、地元のローカルニュースでもない限り鹿児島のマイナーな名物なんて知る由もないはず。

筆者は生まれは東京なのだが家庭の都合で母方の実家である鹿児島に高校時代から7年程住んでいた経験があるので(現在は東京都在住)、今回は東京と鹿児島を行き来してきた筆者だから分かる、少し掘り下げてみないと知らないであろう鹿児島ならではの商品や名所、店舗を紹介していきたい。逆に地元民の方々はこれから上京など鹿児島を離れる機会があったときに
「えっ!?コレって全国で売られてるヤツじゃないの!?」
と必ず感じる土地ギャップを少しでも軽減させるためにこの記事を参考資料にして欲しい。
そう、日常で売られている商品やモノ、あのCMなど実は全国で流通してるものじゃなかったりするのだ。

甘口醤油

都会へ出てきたとき、大体の地元民がぶち当たる悩み、それが
醤油がしょっぺえ!!
ことである。これは鹿児島に限ったことではなく九州の醤油は原材料に砂糖が入っている「甘口醤油」なのだ。
都会の回転寿司屋で醤油をつけて食べてみたら「醤油が辛い!」なんてことになるパターンに多々遭遇するらしい。
「大げさでしょ」と思うかもしれないが意外とこれが死活問題なのである。筆者と同時期に上京してきた鹿児島の友達はこの問題に悩み嘆いていた。筆者の母も上京当時は味に慣れず実家から甘口醤油を送ってもらっていたらしい。確かに慣れ親しんだ味が無くなってしまうのは結構な痛手だろう。
だが時代が進み、今は全国のスーパーなどで甘口醤油が販売されているので安心して欲しい。ちなみに筆者は東京時代、毎年末は鹿児島の祖父母の家へ帰省する習慣があり甘口の方も味わっていたのでどちらの醤油もイケる口である。

鹿児島ラーメン みよし家

筆者が帰省したときは必ずと言っていいほど食べにきているこの「鹿児島ラーメン みよし家

鹿児島にも沢山のラーメン屋がひしめいているが、ここは頭一つ抜きん出て美味しいラーメン屋だと思う。
筆者がよく行く店舗は牧之原店。傾斜の急な坂道の車道を登りきった所に、ちょうどドライブインの要素で点在している。
筆者が大体注文するのがチャーシューメン。チャーシューがこれでもかという位所狭しと並んでいてチャーシューより麺が先に無くなってしまうこと多くバランス調整が問われる一品である。もちろん通常のラーメンも十分に美味しい。豚骨スープのしつこ過ぎないちょうどいいコク、ネギの風味、キクラゲのコリコリ具合、豆もやしのシャキシャキな歯ごたえ、どれをとっても一級品である。料理の前菜には暖かいお茶と漬物が味わえる。筆者は食レポの才能は無いに等しいのでこれ以上はやめておくが何かの機会で立ち寄った際は是非食べてみてほしい。
ちなみにこの牧之原店、数々の芸能人も来店しておりサイン色紙が飾ってあるので気になる方は直接確かめてみてほしい。

西日本シロアリ

筆者が鹿児島に引っ越して間もない2007年当時、あるCMが目に入った。

おそらくシロアリを退治することを歌っているんだろうがまるで何を言っているかわからない鹿児島弁、母は「いまどきこんな鹿児島弁若い人は使わないでしょ」と爆笑していたこのCM、西日本シロアリという鹿児島市新屋敷町に本社を置くシロアリ・害虫駆除の会社である。同時期にこんなCMも放送していた。

見事に某携帯会社のパロディである。そう、この会社毎年著名なCMや広告のパロディや奇抜なCMを放送するので度々話題になっているのだ。
日本テレビ「スッキリ!!」「人生が変わる1分間の深イイ話」でも取り上げられた実績があり、地元クオリティならではのしょーもなさと脱力感がいい塩梅でマッチしていてそのぶっ飛び具合に思わず吹き出してしまう。
2015年バージョンも放送中でありyoutubeでも配信しているのでハマった方は見てみよう。

エブリワン

「お店の中に厨房があるコンビニエンスストア」がコンセプトの九州ローカルのコンビニ「エブリワン
その名の通り店舗内に厨房を構えていて、焼きたてパンやお弁当などをその場で調理している手作りを重きに置いたコンビニである。
味のクオリティも良く、手作り感溢れているのでどことなく愛情を感じさせる商品の数々。惣菜やおでんの取り分けなども自分自身でできるので、全国チェーンのコンビニとは一味違った雰囲気が味わえる。
筆者が強くオススメするのが焼きたてパンコーナーの「おいしいチョコドーナツ(本体価格 125円 (税込135円))」

なのだが、これが群を抜いてホントに美味しい。筆者が上京するときはこれが食べられなくなることを本気で嘆いたほど。10年以上のベストセラーでありザラメ糖を生地に入れたザクザクの食感がチョコレートの甘みが堪らない。チョコと揚げパンのコンボなので女性には少々キツそうだがそれを抜きにしても最高の逸品。この記事を書いてる間に食べたくなってきた、東京進出を切に願うコンビニである。

ジョイフル

大分県大分市を中心に展開するファミリーレストラン。「とにかく飯に困ったらジョイフル」といっても過言ではないほど汎用性が高く、県庁所在地などの中心地以外はこのファミレスしかほぼ存在せず、コスパの良さから学生のたまり場にもなるので東京におけるサイゼリヤの立ち位置だろう。鹿児島に住んでいた頃はファミレスはここばかりで少しマンネリ気味だったが、上京してみて改めてジョイフルの良さに気付くことになった。
ジョイフルは毎回精算時にドリンクバーのクーポンが貰えるのだが、メニュー注文時に一緒に出すとなんとドリンクバーが130円で飲み放題となる。スープバーを入れても200円だ。
後、メニューもそれなりの安価でお腹いっぱいに食べられる。代表的なモノでいえば「若鶏の唐揚げ定食(¥490(税込¥530))」は漬物・味噌汁・ドレッシングキャベツがついてこの価格、しかもご飯大盛り無料である。金なし学生にとってこの価格はかなり有難い。
長らく東京には青梅にしかなかったが、最近めでたく赤坂見附に開店したようなので機会があれば筆者も行ってみたい。

薩摩剣士隼人

殆どが食べ物の記事に収まってしまったが、今回の記事はまさにこのヒーローを紹介するために書いたようなものでもある。
鹿児島のご当地ヒーロー「薩摩剣士隼人」。

キャッチコピーは「たぎる薩摩の風が吹く!」。2011年10月からTV放送が開始されるやいなやたちまち話題に火がつき、グッズのネット通販は一時品薄状態になるほどの盛況の見せっぷりである。
「強く豪快で、おおらかな心を持った」という意味合いの鹿児島弁「ぼっけもん」が由来の「ボッケモンスター」が悪のボッケモン「ヤッセンボー一味(鹿児島弁で弱虫、いくじなしなどを意味する「やっせんぼう」が由来)」と闘いを繰り広げるのが主なストーリーだが、鹿児島の物産品やあまり知られていない歴史などに光を当て、若者には使われなくなった方言をセリフに多用するなど120%鹿児島愛に満ち溢れた作品となっている。

なんと10月からTOKYO MXで関東圏の放送(木曜20:00~20:25)が決定したようなので現在東京暮らしの鹿児島県民、それ以外の方も要注目だ。

何でもない日常生活にこそ発見がある

長々と上げていったが、いかがだっただろうか。今回のはまだほんの一部にしか過ぎないし、筆者も知らない新しい何かが産まれているのかもしれない。鹿児島に限らず、地方にしか存在しないコンテンツや日常生活のあるあるなど、何気ない所からスポットを当ててみれば結構面白いものが見えてくるだろう。純粋な東京育ちの人には味わえない特有の感覚である。
蛇足だが、筆者が移住したとき一番驚いたのはペヤングソース焼きそばが販売されてなかったことだ。(※現在は鹿児島でも出回っている。)

専門学校を休学し復学し、4月からやっと社会人になる野菜

Twitter: @eggplant8810