【通勤読書】17:こたつやみかん

  by 黒沢春希  Tags :  


<『こたつやみかん』 秋山はる>
—–
この本は、近々、落語を聴きに行くことになり、「そういえば、『オクターヴ』の人が落語の漫画を描いてたな」と思い出して予習がてら買いました。ざっくり説明すると、ひとりでいることの多い日菜子とパーフェクトな転校生の真帆が実は落語好きなことが分かり、落語研究同好会を立ち上げ、落語を通じて青春するお話です。部活立ち上げの話はいいですね。現役時代にそういう積極性のなかった私には眩しくて、眩しくて。大人になった状態で読むと、読んでいるこっちもキラキラしてくると言いますか。
—–
中でも気に入ったエピソードは、第3巻10幕のCD屋、12幕のエアホッケー、第4巻15幕の梢と日菜子の会話です。CD屋のシーンは別ルートへのエンディングに向けた伏線にも見えました。エアホッケーのシーンは、日菜子と真帆の距離がグッと縮まって、これぞ青春という感じ。梢と日菜子の会話では、「過去を必死に取り戻したところで面白い落語なんかできるもんすか?」という梢の台詞がいい。『落語』の部分を入れ替えると、色々なパターンで誰かを励ませると思いました。
—–
落語の予習もできたし、興味も沸いてしまいました。そして、ラストまで読んだ後、一番気になる登場人物だった真帆に焦点を当てて読み直しました。彼女が押していった人たちの背中、彼女が選んだ進路、現実。どこを読んでも、みんなにとって、なくてはならない存在でした。私が読み直した感じで言えば、この本の真の主人公は『真帆』だったと思います。おススメです。
—–
(写真は著者撮影)
—–
◎関連リンク
・講談社サイト『こたつやみかん』
http://kc.kodansha.co.jp/title?code=1000006203

Kindle作家と会社員の兼業。AmazonKindleにて小説発売中。通勤中の読書をテーマにのんびりと執筆していきます。

ウェブサイト: http://metroswitchcompany.jimdo.com/