おしっこのにおいでガンがわかる? 九州大 線虫による検査法で早期ガンに期待

  by 松沢直樹  Tags :  

おしっこのにおいでガンがわかる?

もっとも、人間がおしっこのにおいをかいで、ガンを調べるわけではありません。
九州大学などの研究グループが11日に米国の科学雑誌電子版に発表した内容によると、線虫によって早期ガンの診断が可能になるかもしれないとのことです。

体調が1ミリ足らずの線虫という生物は、尿の臭いをかがせると、高い精度でガンかどうかを見分けることがわかるとしています。
現在までに、体液でガンにかかっているかどうか調べる検査が開発されています。ですが、早期ガンについては、精度があまいケースがあることが知られていました。

精度が高い上に、費用が安く、早く結果が分かることもこの検査法の特徴。試算では1回の検査が、100円から数百円。約1時間半で結果が分かるとしています。
また、自宅で尿を数滴採集すれば検査が行えるため、早期発見につながるだけでなく、ガン検診の受診率が高くなると考えられています。
すでに日立製作所などと提携して、検査装置の開発を進めており、2019年の実用化を目標にしているとのこと。

虫を使って検査というのは、ちょっとびっくりですが、お金もかからず病気の検査が正確にできるなら歓迎すべきことかもしれませんね。

※写真は、足成からイメージ http://www.ashinari.com/2011/01/19-344825.php

松沢直樹

福岡県北九州市出身。主な取材フィールドは、フード、医療、社会保障など。近著に「食費革命」「うちの職場は隠れブラックかも」(三五館)」近年は児童文学作品も上梓。連合ユニオン東京・委託労働者ユニオン執行副委員長